わたしがアウトドアで出会った「忘れられない景色」

「北アルプスの表銀座(燕岳・大天井岳・槍ヶ岳など)縦走をしたときの風景が忘れられません。そもそも登山にハマったきっかけが、大学時代に野外教育の実習で登った北アルプスでした。そのときの体験に感激して、社会人になってからもう一度歩いたときに撮影したのがこの一枚。

 2泊3日の山行で、1日目は天気が悪すぎてびしょ濡れになり景色もなにも見えなかったんですが、2日目に晴れてくれて、尾根に上がるとちょうど見えたのがこの眺望でした。手前に虹がかかって奥には槍ヶ岳を望み、写真だとわかりにくいですが眼下には小さくブロッケン現象(※霧や雲のなかに人影とそれを囲む虹色の輪が現れる現象)も。もう信じられないような美しさでした……」

――そんな内藤​さんがアウトドア初心者に伝えたい、「アウトドア半径を広げるコツ」とは?

「まずは、自分の身近で行きやすいところへ行ってみてほしいです。たとえば、東京都内だと奥多摩とか高尾のほうは電車で短時間で行けるし、埼玉県出身の私のおすすめは長瀞。池袋から特急ラビューに乗って1時間ほどで行けますよ。長瀞にある宝登山は登りやすいし、観光地として人気の岩畳もきれい。近くにおしゃれなカフェやお土産屋もあるので女子ふたり旅とかにぴったり。

 でも、そういった有名な場所じゃなくても家の近所の河原とか丘でもよいと思っていて、まずは自然のなかに身を置いて、その空気感を味わってみてほしいです。一歩踏み出してみると、ちょっと歩きにくいから靴を探してみようとか、もう少し遠くまで行きたいから仲間を見つけようとか、次のステップにつながるはずです!」

サロモン

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一ノ瀬 伸(いちのせ・しん)

ライター。1992年、山梨県市川三郷町生まれ。立教大学社会学部卒業後、山梨日日新聞記者、雑誌「山と溪谷」編集者などを経て2020年からフリーランス。時事やインタビューのほか、旅や自然、暮らし、精神などに関する記事を執筆している。

Column

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2025.05.31(土)
文=一ノ瀬伸
写真=今井知佑