神保町は学生の街、書籍の街である。以前は立ち食いそば屋がたくさんあった。
神保町交差点近くには「かんだ二八屋」(2005年4月閉店)、「利根そば」(2012年10月閉店)、「梅もと」(2015年5月閉店)、利根の後の「いわもとQ」(2023年10月閉店)、九段下方向に進めば「五佰両」(2005年4月閉店)、駿河台下あたりには「三ッ森」(1980年頃閉店)、「六文そば」(閉店年月不明)、すずらん通りには「スタンドそば」(1993年閉店・移転)、錦華通り方面には「六花そば」(2005年頃閉店)など、大激戦地区であった。他にも「天ぷらいもや」の天ぷらそば専門店も人気だった。
神保町に久々の立ち食いそばの新店が誕生
現在は猿楽町「肥後一文字や」、すずらん通りの「小諸そば」、靖国通り沿いの「嵯峨谷 神保町店」とずいぶん寂しい状況である。そんな中、今年の4月19日に、待望の立ち食いそばの新店が誕生した。店名は「立喰いそば梅市」。なんとなく縦書きが似合いそうだ。
開店2日目の日曜日(4月28日より日曜祝日は定休日に変更)の昼過ぎ、さっそく訪問してみることにした。神保町の交差点に降り立つ。意外と人が多い。登山道具の「KANDAHAR 山の店」、生ビールのおいしい洋食屋「ランチョン」、スマトラカレーの「共栄堂」を通過し、駿河台下方向に歩いていく。
そして「マクドナルド」を左折し錦華通りに入る。右手に超人気の讃岐うどん屋「丸香」がみえてくる。その斜め前に店はあった。
黄色い看板の立ち食いそば屋
看板は黄色の背景に、梅の花が咲いている。なかなか奥ゆかしいデザインだ。
店外に同じく黄色い背景でメニューがずらっと並んでいる。「たぬきそば」、「コロッケそば」、「天ぷらそば」などの王道のメニューの他にも、「紅しょうが天そば」、「春菊天そば」、「ゲソかき揚そば」、「肉そば」などのマストアイテム、「ニラ天そば」、「ラー油肉そば」などのユニークメニューが並ぶ。冷しもあって値段は同じ。
サイドメニューは、「いなり」、「カレーライス」、「半カレー」、「かき揚げ丼」の他「ネギとろ丼」、「めんたい丼」などまである。
そばとカレーや丼物のセットメニューは50円引きと良心的だ。
2025.05.09(金)
文=坂崎仁紀