前略 片付けられない女子の皆様

 皆さんのお宅にはどれくらいの頻度で来客があるでしょうか?

 片付かないと嘆かれる多くの方の目的に「家に寄っていって! と言えるようになりたい」「子どもが友達を呼びたいと言っているから、呼んであげたい」があります。

普段の食器もIKEAで購入したペーパー類でちょっとおめかし。

 我が家は、主人が人を招くことが好きで、私がまだ片付けが苦手な時も、年に何度も来客がありました。その度、その辺りに置いてあるものを紙袋に突っ込んで、押し入れに隠したり……その扉を子どもが開けてしまって散々な目にあったことも(涙)。

 来客の3日前から私のイライラはMAX!! 買い物、片付け、お客様がキッチンに入ってきたらどうするの……あそこもまずい、ここもまずい。おまけに、皆を「わっ」と言わせる料理って……(別にそこまで頼まれていないのに、見栄っ張り)。知人を家に招く主人を「呪ってやる……」とさえ思いました。

 これまた、中途半端に憧れて集めたナプキンや、ナプキンリングやら、やろうと思えばできなくもない(でも苦手)テーブルセッティングの品々を取り出したり。3日前くらいから、家事育児が全面的にストップし、おもてなしの準備にかける日々。

 どうなのよ、これ……。

 そのうち、人を招くことをやめる方向に持っていこうと試みたのですが、却下。家を新築する時のコンセプトは“沢山の人が尋ねてきてくれて、帰りたくない~ってなるような家!”だったのです。「うんうんそうね」と言いながら、「帰らせてくれ……というか呼ばないでくれ」と思っていましたよ(笑)。

 そんな我が家に、今では沢山の人が訪れます。子どもが幼稚園の頃、片付けの苦手を克服した私は、役員の集まりの度に「良かったらうちを使って」と言えるようになりました。2人目が生まれた頃も「うちにくる?」と言えるように。小さい子どもがいる時には、お外に行くと荷物も多い、誰かが泣きわめくなど、気を使うことも多いですからね。

 あんなに嫌だった“人を家に招く”と言うことは、沢山のチャンスをもたらすことだと気付きました。出先で会うよりも、距離感が近くなって話をしやすくなったり、たくさんの楽しい話や、情報が入ってきたり。食べ物を持ち寄っての集まりは、美味しいもののレシピ交換ができたり!

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2014.05.25(日)
文・撮影=鈴木尚子