気象庁は3月4日、大雪に関する関東甲信地方気象情報を発表しました。それによると、関東甲信地方では、4日夕方から5日朝にかけて、山沿いや山地を中心に大雪となり、平地でも降雪する見込みです。

 3月に入り、春の訪れを感じる時もありますが、寒暖の差が激しく油断のできない気候が続いています。今回は、寒い日の電気代を安くするさまざまな工夫や知恵をご紹介します。(全2回の1回目/続きを読む)

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 夏の電気代節約術はテレビやインターネットで盛んに紹介されますが、冬についてはあまり語られることがありません。しかし夏より冬の方が電気代がかさみがちなのをご存じでしょうか?

 環境省の調べでは、冬の暖房として利用する機器は1位がエアコン、2位がガスストーブ類(ガス・石油ファンヒーター)、3位がホットカーペットやこたつとなっています。順にみていきましょう。

■1. エアコン

 現在冬の暖房として最もよく使われているのがエアコン暖房ですが、実は冷房より電気代がかかります。なぜなら、たとえば夏は33℃の気温を28℃まで下げたい場合「マイナス5℃」すればよいだけですが、冬の気温が5℃だった場合は20℃まで「プラス15℃」することになり、単純計算でも冷房の3倍のエネルギーが必要になるからです。

 エアコン暖房の電気代を抑えるためにできることですが、まず、設定温度を1℃下げるとシーズンで電気代が約1640円安くなります。さらに、運転時間を1日1時間減らすとシーズンで約1460円安くなります。たとえば寝る直前までつけていた暖房を、寝る1時間前に切るとよいでしょう。

エアコンはつけっぱなしにした方がいい?

 外気が2℃以下で30分未満の外出が1日2回以下の日は、エアコンの電源をつけっぱなしがお得です。ただし、1日に30分以上の外出を何度もしたり、外気が3℃以上の場合は、出かけるたびに暖房を消した方が節電になります。

 それ以外にも様々な工夫でエアコンの電気代の節約ができます。たとえば、室外機の風通しをよくすると効率よく部屋が温まるので節電できます。室外機のファンから半径1mの範囲はモノを置かないこと。降雪地域の方は、雪の吹き溜まりができないように注意しましょう。

2025.03.08(土)
文=藤山哲人