
2025年に誕生4周年を迎える、ファミリーマートのオリジナルアパレルブランド「コンビニエンスウェア」。発売当時、店頭に突如並べられたカラフルなソックスやハンカチに衝撃を受けた人も多かったのではないでしょうか。
その後もスウェットパーカーやレインウェアなど幅広いラインナップを拡充し、多くの人々の生活に“コンビニで衣料を買う”という新たなカルチャーを根付かせたコンビニエンスウェア。事実、毎年130%で伸長し、2024年度の売上は130億円を超えているといいます。しかも購入層の約半数は女性。多くの女性にコンビニで服を買うというライフスタイルが浸透してきています。
今回は、そんな快進撃を続けるコンビニエンスウェアのこれまでの歩みと今後の展望をクリエイティブディレクターの落合宏理さんに直撃。この春注目の新作とともにご紹介します。

ラインソックスは不動の人気。4年間変わらないメッセージ性の強いモノづくりとは

ファミリーマートは全国に約1万6,000店舗を構え、年間の利用者数は55億人を超える。老若男女さまざまな人が日常的に訪れるその場所で、ファミリーマートが目指したのは“コンビニで衣料を買う”という新たなカルチャーの創造でした。
「これまでのコンビニ衣料は、緊急需要として品質・デザイン性ではなくとりあえずの商品がメインでした。その常識を覆したいというところから始めて、ずっと大切にしているのが“メッセージやストーリー性のあるデザイン”です」(落合氏・以下同)

そのフィロソフィーの原点となるデザインこそ、ファミリーマートのコーポレートカラーを表現したラインソックス。
「海外では、このカラーを“クリーンで安全で美味しいものがある”アイコンの一つとして捉えている。日本人、とくに加盟店で働く皆さんにその魅力に気づいてほしくて。大げさだけど、いずれMoMAにも展示されるかもしれないよ! と想いを込めてデザインしました」
コンビニで衣服を買うのは「緊急需要」。でも春色を出したら“アパレル”として受け入れてもらえた

そうして多くの人々の心を掴み、絶大な人気を誇るようになったラインソックス。その他にも豊富なバリエーションのソックスを揃えるが、普段はベーシックな黒が売れているのに対し、肌寒い2〜3月に少し早めの春を感じてもらえるよう「わかくさ」や「ローズピンク」などの色を出すと、黒よりもお客様の反応がいいと言います。
「FUJI ROCK FESTIVALとのコラボソックスも反響が大きかった。まずロゴをあえて入れず、フェスのポスターのネオンカラーのみで表現することで、コラボ目当てではない人も手に取りやすくしました。一方、色でピンとくる人が見たときには、“フジロックであのバンドの演奏が聞けて最高だったよ”なんて会話が生まれたらいいなって。そんなメッセージ性のあるデザインだからこそ、多くの人に愛してもらえているのではと思います」
2025.03.04(火)
文=平野美紀子
撮影=鈴木七絵