まもなく鬱陶しい梅雨の季節。ついつい頭に浮かぶのは、北海道の抜けるような青空、どこまでも広がる大地……。爽やかな新緑の季節にふさわしいスポットを、札幌で刊行されている人気のライフスタイル誌「poroco」に紹介していただきます。

生産者とのつながりがあるから、いつでも極上の北海道が味わえる

北海道の旬の食材を楽しめるパテなどのメニューや、道産ワイン・道産チーズなど。アルコールのほか、黒豆茶やコーヒーとともにカフェづかいしてもOK(チーズは量に応じて切り分けてくれます)。

 今やバルやバールは、札幌のまちでも数多く見かけるようになりました。冬の長い札幌では屋台がないので、気軽な酒場は貴重な存在です。その中でも、異色を放つのが、“北海道BAR”である「BARCOM SAPPORO」。このお店のコンセプトは、スペインには「バル」が、イタリアには「バール」が、フランスには「カフェ」が、イギリスには「パブ」があるように、ふらりと立ち寄れて、自然と人がつながれるような“the Community Bar”転じて“BARCOM”。札幌はもちろん、北海道内のすぐれた生産者ともつながっているので、北海道の上質な食材に徹底してこだわったメニューが揃います。

 2人のシェフが交代でつくるメニューは、エゾシカのパテやソーセージ、道産チーズの盛り合わせなど、北海道らしいものが揃うほか、バルで見かける生ハムに至るまで北海道産。北海道の上質な豚を使った「源ファーム」の生ハムは、一度口にすれば、そのやさしい味わいが、国産のクオリティの高いものだからこそだと気づかされるでしょう。春にはアスパラ、夏にはとうもろこし、秋にはじゃがいもやカボチャ、冬にはジビエ、などなど、北海道の旬の食材に会えるのも魅力です。

北海道産ワインとチーズのマリアージュも見逃せない

バルらしくカウンターで腰かけたり、立ち飲みしたり、思い思いのスタイルで。本格的に食事を楽しみたい人のために、奥に食事スペースも用意。

 ワイン1杯、コーヒー1杯でも立ち寄れる気軽さから、ふだんづかいに通っているのですが、食材が本格派っていうのがうれしい。だから、本州から訪れる友達をもてなすとき、居酒屋で海鮮というパターンだけでなく、こういったお店に連れて行くこともあるんです。

 グラスワインは500円~、ボトルもリーズナブルなものが揃います。そんな中でも、おすすめなのが道産ワイン。北海道のワインは近年レベルが上がり、国内の品評会でも高い評価を得られるようになりました。特に日付に「1」が付く、1日、11日、21日、31日は「道産ワインの日」としてかなりのラインナップが揃います。北海道の食材を使った料理や、北海道のチーズ、そして北海道のワインのマリアージュをぜひ楽しんでみてください。

 お店は札幌時計台にほど近い場所にあり、ふらりと訪れる旅行者から地元のサラリーマン、OLまでいろんな人が集います。時には、食材を提供する生産者さんがいたり、ワイン会などイベントを開催していることも。ひとり旅であっても、ここでは楽しく過ごすことができるでしょう。メニューのことを尋ねて、北海道の食材やワインを知って、いつのまにか地元の人と仲良くなれるかもしれません。

BARCOM SAPPORO (バルコ・サッポロ)
所在地 札幌市中央区北2条西2丁目15 STV北2条ビル 1階
電話番号 011-211-1954
営業時間 月~土 16:00~24:00(23:00フードラストオーダー、23:30ドリンクラストオーダー)、日・祝 16:00~22:00(21:00フードラストオーダー、21:30ドリンクラストオーダー)
定休日 不定
URLhttp://www.barcom.jp/

月刊「poroco」 (ポロコ)
1997年に創刊した、札幌の生活情報誌。20~30代女性をターゲットに、札幌のグルメ・ショッピング・ビューティ・イベントなど生活を豊かに楽しくする情報を発信。毎月20日発売、450円(税別)。北海道の書店・コンビニ・キヨスクや「北海道どさんこプラザ」各店でも発売中。
URLhttps://www.poroco.co.jp/

2014.05.28(水)
撮影=中嶋 史治(BLUE COLOR DESIGN)