スープ作家の有賀薫さんが提案する「冷凍レスキュースープ」。時間のあるときに作っておいたり、冷凍のままお弁当にしたり、遠距離の子供や親に宅配便で送ったりと、日々の生活のピンチを助けてくれるスープです。お正月明けの疲れも出て、なんだか本調子の出ない時期に作ってみてはいかがでしょうか。『週刊文春WOMAN2020夏号』より、レシピをご紹介します。

 もう本当に料理することが嫌になってしまう、そんな日はないですか? 私はしょっちゅう! 料理どころか献立を考えるのもめんどうになり、まったくあてにならない夫に「今夜何食べたい?」と不毛な問いかけを投げかけてしまいます。

 食事は毎日のことで、仕事が忙しい、体調がすぐれない、どんなときでも待ったなし。今回ご紹介するのは、そんなピンチのときに助けてくれる「冷凍レスキュースープ」です。時間のあるときやリモートワークの片手間に作って密閉容器に1人前ずつ冷凍しておけば、どんなときでも手間をかけた暖かいスープがすぐに食べられます。基本のスープは非常にシンプルな作りで、そのまま食べてもおいしいのはもちろん、残り野菜を加えてもよいし、米や麺などを入れて簡単な一皿ごはんにしてもよいものです。

 容器に使った「ジップロック・スクリューロック」は密閉度が高く、レンジのある環境さえあれば、お弁当や、宅配便で遠距離の子供や親に送る、持たせるなども可能です。

 冷凍庫にスープがいつでもあると、安心感が違います。ぜひ一度、試してみてください。

rescue soup 1 ミートボール入りミネストローネ

●材料(4人分)

〈ミートボール〉
・合いびき肉……350g
・パン粉……大さじ3
(またはちぎった食パン……1/2枚)
・卵……1個
・塩……小さじ1/2
・胡椒少々

〈ミネストローネ〉
・たまねぎ……1/2個
・にんじん……小1本
・セロリ……1/2本(50g)
・にんにく……1片
・トマト缶……1缶
・オリーブオイル……大さじ3
・塩……小さじ1
・胡椒少々

●作り方

(1)ミートボールを作る。ひき肉に塩を加えてよく練る。粘りが出たら、パン粉と溶き卵、胡椒を加えて、ムラなく混ぜる。

(2)スープベースを作る。たまねぎ、にんじん、セロリを8mm~1cm角にそろえて切る。にんにくはつぶす。鍋にオリーブオイルをひき、たまねぎとにんにくを炒め、にんじん、セロリを加えてよく炒める。さらにトマト缶を入れて、へらでつぶしながら炒める。トマトが細かくなったら水1200mlと塩を加えて煮たて、20分煮る。

(3)(1)を好みの大きさに丸める。これを(2)の鍋に1個ずつ落とし、中弱火にしてさらに20分ほど煮込む。味を見て塩(分量外)と胡椒で調える。

2025.01.12(日)
料理&スタイリング&文=有賀薫
写真=志水隆