イースターにちなんだお菓子、形はさまざま!
欧米では、イースターにちなんだお菓子がいろいろあります。ウサギや卵を型どったチョコレート、「イースター・バニー」や「イースター・エッグ」が、この頃になるとお菓子屋さんの店先に並びます。繁殖力の強いウサギは、生命の象徴であり、キリストの復活にも結びつけられています。またイースターには、ゆで卵をカラフルにペイントして遊ぶ習慣もあります。チョコレートで出来たイースター・エッグを庭などに隠し、子供に探させる「エッグ・ハント」も有名です。
またフランスのアルザス地方では、羊を型どった焼き菓子、「アニョー・パスカル(復活祭の羊)」をイースターに食べます。なぜ羊かというと、キリスト自身が「神の子羊」と呼ばれ、羊は復活の象徴でもあるからです。これがイタリアに行くと、羊ではなく鳩を型どった「コロンバ」というお菓子になります。クリスマスに食べるパネットーネに似て、ケーキというよりパンに近い食感です。お菓子に限らず、イースターには卵料理を食べる風習もあります。家族や友人と、イースターのお菓子で素敵なティータイム、というのも楽しいものです。
イースターは、一見、非合理に思える移動祝祭日ですが、その背後には、月の暦が関わっているのですね。月の満ち欠けでいうと、必ず「満月を過ぎた、欠けていく月」の日になります。大昔から、満ちていく月の期間のほうが、欠けていく月の期間よりも、食べ物を吸収しやすく太りやすい、という定説があります。となると、「欠けていく月の日」のイースターに甘いお菓子を食べても、罪悪感にさいなまれることは少ない!?
植物の芽吹きや開花を愛で、限りある生命を慈しむ……。今年の4/20の日曜日は、そんな春の訪れに感謝を捧げるイースターを、華やかに祝ってみてはいかが。
リンツ ジャパン
URL http://www.lindt.jp/
Column
岡本翔子の「月」にまつわる暮らしの手帖
「岡本翔子の日めくりMoon Calendar」を連載中の岡本翔子さん。このコラムでは毎月1日に、「月」を身近に感じながら、季節の移ろいをこまやかに感じ取り、日々の暮らしを豊かに営むためのヒントをご紹介します。
2014.04.01(火)
文・撮影=岡本翔子