あるいは、『フォートナイト』でいじめが起こるという話もある。本作にはさまざまなキャラクターのスキン(見た目を変えるアイテム)が用意されており、有料スキンを購入していない子供はいじめられるケースがあるという。
これは確かにゲームに伴う問題だが、その根源はコミュニケーションだろう。#1ではコミュニケーションのメリットを書いたが、当然のように人と人が出会えば問題も発生するわけだ。
サッカーや野球をやるにしても、チームメンバーと反りが合わなければ問題が発生する。スマホをもたせれば知らない人とやり取りしてしまう可能性がある。コミュニケーションは常にリスクも孕むのだ。
ゲームがない時代にもいじめやわいせつの問題はあった
確かにゲームを取り除けば確かにこういった問題の芽を摘むことになるかもしれないが、根本はゲームだろうか? ゲームがない時代にもいじめやわいせつの問題はあっただろうし、仮にゲームをやらずに済んでも、いずれスマートフォンでより大きなコミュニケーションの波に飲まれざるを得ない。
コミュニケーションの問題に根本的な解決策はない。知らない人とは話さない、親が交友関係をなるべく把握する、多くの人が見ている場所での発言を避ける、問題を相談できる親子関係を築くほかないだろう。
課金トラブルへの対処法
「子供がスマホで勝手にアイテム課金をした」という問題はしばしば聞くエピソードだ。
子供がなんらかの方法で認証を突破したり、あるいはキャリア決済を悪用してしまうケースもある。この問題を解決するには環境づくりが重要だ。
iOSもAndroidもアプリ内課金を無効にしたり、購入の承認を必須にする設定などが用意されているため、きちんと設定を行う必要がある。あるいは子供がゲーム内アイテムを欲しがるのであれば、プリペイドカードであげるなり、クレジットカードの情報を残さない形にするなどの工夫が必要となる。
また、子供にガチャを触れさせるのも難しい問題だ。いわゆるカプセルトイですら親としては厄介な代物だが、ことデジタルのガチャになるとより厄介になる。なぜならガチャは、プレイヤーの心に訴える力が非常に強いからだ。
2024.09.15(日)
文=渡邉 卓也