また台湾映画に出演できるよう頑張りたい

――門脇さんには、また台湾映画に出演してほしいです。

門脇 頑張りたいです。日本の俳優が海外の作品に携わる機会が増えつつあるなかで、外国の映画でこういう出演の仕方ができるという、ひとつのいい関わり方を見つけられたように思います。

シャオ 頑張ってください。また温かいお弁当が食べられますよ(笑)。

かどわき むぎ 1992年東京都出身。『愛の渦』(14年)、『二重生活』(16年)、『あのこは貴族』(21年)など、数々の映画に出演。連続テレビ小説、大河ドラマなど、テレビドラマでも存在感を放ち、宮﨑駿作品の舞台『未来少年コナン』(24年)にも出演。映画の近作には『渇水』(23年)、『ほつれる』(23年)がある。

シャオ・ヤーチュエン 1967年生まれ。『フラワーズ・オブ・シャンハイ』(98年)でホウ・シャオシェンの助監督を務める。『Mirror Image』(00年)で長編映画初監督。『Father to Son』(18年)で第20回台北映画祭最優秀監督賞受賞。本作『オールド・フォックス 11歳の選択』(24年)は、第60回台北金馬映画祭で最優秀監督賞など4冠獲得。

  門脇麦 ヘアメイク:秋鹿裕子(W) 
スタイリスト:渡邉恵子(KIND) 
衣装協力:DOUBLE STANDARD CLOTHING(フィルム)、ABISTE

『オールド・フォックス 11歳の選択』
INTRODUCTION
 監督デビュー以来、すべての作品をホウ・シャオシェン監督プロデュースで撮ってきたシャオ・ヤーチュエンの長編4作目。台湾史上最大の集団型経済犯罪と呼ばれた「鴻源事件」をベースに、バブルの波に飲み込まれる庶民の哀歓を描いた。
 街並みから家の中まで、1990年前後の台湾の風景が見事に再現され、シャオ監督の細かなこだわりが随所に感じられる。主人公の父・タイライの初恋の台湾人女性役を、日本から台湾映画初出演となる門脇麦が演じている。

2024.06.30(日)
文=月永理絵