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 大ヒット作『呪怨』や、「本当に怖いホラー映画」として昨年話題を集めた『ミンナのウタ』を手がけた清水崇監督の最新作『あのコはだぁれ?』。教師役の君島ほのかを演じた渋谷凪咲さんが、映画初主演への思いを語りました。(全2回の前篇。後篇を読む


人生ではじめて触れたホラー作品が『呪怨』

――渋谷さんは今作が映画初主演となります。最初にお話を聞いた時は、どのように思われましたか?

 いやあ、もうびっくりしました。バラエティではなく、ホラーですから、本当に自分でいいのかな、と思いました。

 しかも、映画で、主演。そして大好きな清水崇監督。何もかもが驚きでした。

――これまでも清水監督の作品はご覧になっていたのですか?

 もちろんです。人生ではじめて触れたホラー作品が、清水監督の『呪怨』でした。

 私は怖がりなんですけど、ホラーが好きで。とくに、友達とお泊まり会のときにみんなで「怖い、怖い」と言いながら観るのが好きでした。

 家族旅行に車で行くときも、車の中で稲川淳二さんの怖い話のCDをかけるのがお約束で(笑)。CDを聞きながらみんなで怖がるのがすごく楽しかったんですよ。怖いからもう観たくないし聞きたくないけど、続きが気になる……という感覚は、ホラーでしか味わえない快感だと思っています。

 怖さのなかにあるゾクゾク感に楽しみを覚えるというか……。多分、スリリングなのが好きなんでしょうね。だからバンジージャンプも好きです(笑)。

――バンジーも……。では、オファーを受けた決め手は、その「ゾクゾク感」?

 監督から「ホラーとバラエティは違うようですごく似ている」と言っていただいたことでしょうか。お笑いはフリがあって最後にオチがありますよね。「ホラーにも同じようにフリがあって、最後にオチ、結末につながる。その最後のオチが“笑い”か“怖い”かだけが異なる点なので、渋谷さんが今まで培ってきた感覚そのままで出ていただきたい」と言ってくださって、それなら私でもできるのではないかと、挑戦を決めました。

2024.07.12(金)
文=相澤洋美
写真=深野未季
ヘアメイク=橘麻耶( CO.CO.RO. )
スタイリスト=柏木作夢