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それぞれの考える「Aマッソらしさ」

――Aマッソのお二人は、たとえばレギュラー番組『A LABBO』(テレビ朝日)にしても、大森時生さんと組んで話題を集めた『Aマッソのがんばれ奥様ッソ!』(BSテレ東)やライブ『滑稽』にしても、求められていることに応えるという姿勢の方たちなのではないかと思います。依頼に応えつつ自分たちの独創性を守っているお二人は、仕事をどのように選んでいるのでしょう?

加納 基本はマネージャーさんにハンドリングをお任せしています。聞かれたら答えますし、よほど嫌な仕事は嫌と言いますけど、ほとんど言うことはないですね。マネージャーさんに「やったほうがいい」と言われたものはやっている方だと思いますよ。

――Aマッソに仕事を依頼する人たちは、他と似ていない「Aマッソらしさ」を求めると思いますが、その「らしさ」はどんなものととらえていますか?

加納 お仕事をくださった方の、私たちに対するイメージや「らしさ」のとらえ方は、けっこう人それぞれだと思います。だからこそ、どの部分の「らしさ」を求められているのかはわりと気にしますね。そこはなるべく汲めるようにしたいなという気持ちがあります。自分たちが提示しているものを受け取れという感覚はなくて、やっぱり仕事は依頼してくれた人のものだと思っているので。

――加納さん側に「Aマッソはこう見られたい」という思いはあまりない?

加納 たとえばひとつの番組に出演するときの細かなスタンスについてはあるかもしれませんけど、大きくその作品や番組に出る/出ないという点ではあまりないですね。そこに固執するよりも、いろいろやると思われたほうがいい。そういう意味では「こう見られたい」という思いはないのかなあ。

2024.05.25(土)
文=釣木文恵
写真=平松市聖