本をもらった日もふたりで3時間くらいお茶しながら喋ってました。
――そのあとで、帰ってじっくり読まれたんですね。いかがでしたか?
ANDO 私は日記とか書こうと思っても結局続けられなかったんです。こうやってモモコさんが書き留めてくれたから、自分も思い出すことがいろいろあって嬉しかったです。
同じ時間を過ごした誰かの言葉と目線でその時のことが残っている。自分にとっても大事な1冊だなと思います。
解散を告げられたときは「ついに来たか」と
――他のメンバーも日記のようなものはつけていましたか?
ANDO みんな結構、つけていたような気がします。私の場合は写真が多かったですね。だからこの本を読みながら(スマホの)カメラロールと照らし合わせたり、リハーサルやダンスのメモを見返したりしながら、この時にこの子とこういう話をしてこんな気持ちになったな、そういう記憶を書き込んだ付箋を本に貼り付けて、私の『解散ノート』にしています。
――読んでみて、改めて感じたことはありますか?
ANDO BiSHはドキュメンタリー映像が結構あるので、記録はそこに残ると思っていたんです。でもモモコさんの言葉から場面、場面の情景がすごく鮮明に浮かんできました。空気感も。
文章だからこそ伝わってくる、思い出すものがたくさんあって。
――『解散ノート』は事務所代表の渡辺淳之介さんから解散を告げられた日から始まります。この本を読むと、モモコさんの目には《リンリンはそれほど動じていないように見えた》と映っていますが、ANDOさんはその時どう思っていましたか?
ANDO ついに来たか、と思いました。私はもともとアイドルがすごく好きでアイドルの最後は解散か卒業しか見たことがなかったのでいつか来るだろうなって思ってて。同時に、なんか面白いことをするな、みたいなのもありました(笑)。
それと、BiSHが順調にいっているなかで渡辺さんがそう決断したのは、メンバー6人の人生を大切に思ってくれての優しさでもあると思ったので、私は結構すんなり受け止められました。
2024.04.24(水)
文=児玉也一