台湾の土着の文化にインスパイアされた、素朴で繊細なデザインのバッグやランプで人気を集める台湾のデザインブランド「Kamaro’an」。
CREA2024春号の「行かなくちゃ、台湾」特集でも紹介した「Kamaro’an」が、2024年3月30日より、東京・神南で待望のポップアップイベントを開催します。その模様を一足先にレポート!
アミ族の壺や陶器にインスパイアされたバッグ
台湾に暮らす16の原住民族。台北にショップを持つ「Kamaro’an」は、その中でも最大の人口規模を持つ「アミ族」の文化に興味を持った張雲帆さんと劉立祥さんが、2015年に立ち上げたデザインブランドです。
もともとは学生時代に卒業制作の一環として、「アミ族」の文化的価値に興味を持ったというおふたり。その職人技を製品デザインに活かすことで、原住民族の若い世代の雇用を生み出せないかと模索するプロジェクトが「Kamaro’an」のスタートでした。
そんな彼女たちの初期の代表作が、アミ族がゴザとして用いる「輪傘草」を波のように組み上げたランプシェード。モダンでありながら、プリミティブで美しいプロダクトですが、これがアジア新進デザイナーとしてパリの家具見本市で選出され、世界的にも注目を浴びることに。
さらに、日本統治時代に東海岸で原住民が使用していた米袋からインスピレーションを得た三角織のバッグは、ニューヨークのMoMA(Museum of Modern Art)デザインストアでベストセラー商品になるほど人気を集め、台湾の美しい工藝の技術と文化を、世界に発信しています。
2024.03.30(土)
文=CREA編集部
写真=堀口拓也