小泉 親やきょうだいに言わせると、そんな子だったみたいです。ひとりで自分の世界を生きたいんだっていうところがあったそうです。

内田 常に状況を俯瞰して見ているところがありませんか。

小泉 私は3人姉妹の末っ子だから5人家族の中に最後に遅れて入ったんですよね。もう、なにかでき上がっているなあっていう感じで。

内田 そこにどうフィット・インしようかと(笑)。

小泉 そうそう。様子見してちゃんと動かないと次姉に怒られちゃう。長姉は8歳上だったので年少者に対して優しかったけど、次姉とは2歳しか違わないから、父親と2人でふざけ合っていると「お父さんが甘やかすからこんな子になるんだよ」とか言われて。

内田 厳しめのお姉ちゃんですね。

小泉 今はすごく仲がよくて、対等に付き合える関係です。

 

母が新しい恋を始め、娘との間に生まれた“わだかまり”

内田 きょうだいがいないからわからないんですけど、そういうパワーバランスというのは何歳ぐらいから変わるんですか。

小泉 姉も結婚して家庭を築いたり、私も自立したり、2人とも自分の足で人生を歩き始めた頃にはお互いを認め合えていたように思います。

内田 お母様との関係は、3姉妹それぞれ違いましたか。

小泉 長姉は母のことをすごく“お母さん”として慕い、そこに母親の理想像を求めていたんだと思います。両親が離婚し、母が新しい恋を始めた頃から、ゆっくりゆっくり2人が仲悪くなっていったのね。

内田 まあ……。

小泉 見ていて切なかった。すごくお互いを求め合っているのに素直になれない。ずっとそのわだかまりが解けないまま、姉のほうが先に逝ってしまいました。

 母は、母自身が自分の母親と悲しい別れ方をしてしまったから、その母親を想って時々泣いたんですよ。次姉はすごく現実的な人だから母にケーキを買ってきたり、どこかに連れて行ってあげたりしていました。私は明け方まで喋ったり、母の悩みを聞いてアドバイスしたり、桃をむいてあげたり、まるで私のほうが母を育てているようでした。

2024.02.11(日)
文=こみねあつこ