釣り桟橋で釣りを開始

 宿泊中は隣接する釣り桟橋が自由に使える(翌10時のチェックアウト後でも12時まで利用可能)。こちらは釣り部屋より少し沖に伸びており10人ほど釣りができるキャパがある。

 桟橋周りの海中を観察すると、クロダイやメジナの影が見えるので釣れなくても「魚がいなかった」と言い訳はできない状況だ。

 先行者と入れ替わりとなり、橋の左端で釣りを開始した。

 まずはアジを確保して、泳がせて大物を狙う計画。なお、現地で気付いたのだがここ鳥羽市ではアミエビなどの撒き餌を使った釣りが遊漁規則で禁止されている。恐らく真珠の産地であるため不純物の混入を避けるなどの理由があるのだろう。一瞬、釣果がどうなることか……と思ったが、結果的にアジは撒き餌がなくてもサビキで入れ食い状態になった。

 アオイソメを垂らしていても釣れるほど群れが厚く高活性だった。旅の同行者もルアーでカマスが釣れるなど明日の釣りにも期待が持てる釣果である。

 夕マヅメに差し掛かり大物ドリームを狙ってアジをぶっこむ。同時に、サビキ仕掛けの方はちょい投げ仕掛けに切り替えてアナゴも狙うという作戦だ。

 アタリは多いものの、釣れる魚はチャリコと呼ばれるマダイの稚魚ばかりで、本命のアナゴはご不在の様子。しかし、出会いは突然。

 泳がせ竿に反応があり、緩めていたドラグからラインが勢いよく放出される。ついに来たか?!

 

アジの泳がせ釣りにかかった大物とは一体……?

 ドラグを閉めて合わせを入れると、大物を確信する手応えが伝わる!

 ヒラメか? しかし、重量感がありすぎるというか、これがヒラメなら想像を絶するサイズ感。不安を煽るかのように海底に張り付いたり力任せに沖に走ってみたりする特徴的なムーブ……。これは紛れもなくアカエイだ。

 すると同行者にもアカエイが。雨も降って来たので、ヒラメは諦めて桟橋から撤退することにした。

部屋に戻って座敷釣りを開始

 部屋からの釣りでは、窓枠から釣りを行うため、竿は2m未満のシーバスロッドを選択。ちょい投げ仕掛けでカサゴやキジハタを狙う。昼間に見た地形だと20mほど漁礁が広がっているため、砂地との境に仕掛けを投入する。

2023.11.09(木)
文=ぬこまた釣査団(大西)