――『M-1』の直後に一気に仕事が増えていって調子が良さそうに見えたんですが、実は苦しい時期だったんですね。
「山ちゃんもイライラしてた」
しずちゃん そうですね、あんまり下積みがないのにいきなりゴールデンの番組に呼んでもらっても、上手く立ち回れなかったりして、コンビ仲がどんどん悪くなっていって、そのギスギスした感じはつらかったです。あと、その中でも私のピンの仕事が増えてきて、いま思うと私は調子に乗ってたかもしれないですね。
山ちゃんとの仕事は関係が悪いから楽しめないし、しんどいんですよ。でも、一人になったらのびのびできるから。お芝居とかCMをやらせてもらえるのは楽しかったです。
私が大きくてちょっと変わったキャラクターだったから、早い段階でお仕事を頂けていたんです。それが当たり前じゃないのに、仕事を頂けるありがたさっていうのをわかってなかったですね。当たり前のようにやっちゃってたんやな、って思います。
――そんなしずちゃんの調子に乗っている姿を見て、山里さんもまた余計にイライラしたりして。
しずちゃん それもありますよね。ネタも作ってないのに、シャンプーのCMに出て「カワイイはつくれる」って、どこがやねん、ってイライラしてたんでしょうね。
〈「お笑いの仕事は正直少ないけど…」それでも南海キャンディーズ・しずちゃん(44)が「今はめちゃくちゃ幸せ」と断言する理由〉へ続く
2023.09.21(木)
文=ラリー遠田