ワインやシャンパーニュの持つ味わいや香りは、ブドウ品種や製造方法は勿論だが、土壌やその年の気候によって決まる。自然との共生は、ワイン造りにとって大切な要素である。
中でも、大地の恵みを十分に感じられるオーガニックワインは、生産者の並々ならぬ努力によって完成する。農薬を使わないオーガニック農法へのこだわりは、時には天候不良や病害などの影響を大きく受けてしまう。ブドウの生産が思う様にいかず、ワインを出荷出来なかったという年も少なくない。
シャンパーニュ地方の限られた畑で育った最高品種のブドウを使い、二次発酵を経てきめ細やかな泡を纏ったスパークリングワインの最高峰「シャンパーニュ」にも、オーガニック農法にこだわった「オーガニック・シャンパーニュ」と呼ばれる逸品がある。
オーガニック・シャンパーニュ協会*(Association des Champagnes Biologiques:ACB)による厳しい審査をパスした至極のシャンパーニュ。その味わいは、ブドウだけでなく様々な果実を彷彿させる酸味とスパイス、そして大地の恵みを充分に表現したテロワールが絶妙のハーモニーとなって、上品で深い余韻を楽しませてくれる。
この稀少なオーガニック・シャンパーニュを存分に楽しめるイベントが東京で開催される。フランスよりオーガニック・シャンパーニュの生産者たちが手掛けた50種類以上のキュベが集結。手練れの職人たちが生命を吹き込んだ至極の一杯を是非味わってほしい。
*オーガニック・シャンパーニュ協会は、シャンパーニュにおけるオーガニック栽培の先駆者である数名の生産者が、環境に配慮しながらテロワールの多様性を最大限に引き出すことを目的として1998年に設立。シャンパーニュ地方におけるオーガニック栽培を発展させるための活動を行っている。
Association des Champagnes Biologiques (オーガニック・シャンパーニュ協会)
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2023.09.22(金)
文=CREA編集部