アマミノクロウサギに遭遇! 夜の亜熱帯雨林を行くエコガイドツアー

 奄美大島の亜熱帯雨林は、アマミノクロウサギをはじめ、日本で一番美しいカエルと言われるアマミイシカワガエル、ルリカケスなどの固有種や絶滅危惧種たちのパラダイス。なんと国指定や県指定の天然記念物に指定されている生物が11種も生息しているとか。

 せっかくなら、アマミノクロウサギを見てみたい! でもアマミノクロウサギは夜行性。夜の山はハブやら虫やら、何かマズいものが出てきそうで正直、コワい……。ここはやはり、地元をよく知るエコツアーガイド(以下、ガイド)によるナイトツアーに頼りたいところ。

 奄美大島エコツアーガイド連絡協議会ではフィールド別にガイドを集めたリストを作成しています。ぜひ参考に。

 ナイトツアーの観察スポットは、市道「三太郎線」。かつて林業で使われていた市道が、林業が廃れた今、地元の生活道路や自然観察ルートとして利用されています。アマミノクロウサギの目撃情報が多く、その他の希少な夜行性の動物たちも出没するとか。

 ただし、この道を通行するには事前の予約が必要です。三太郎線は東と西に入り口があり、それぞれの入口から30分おきに1台ずつしか入れない決まりになっています。そして夜間利用ルールも厳守しなくてはなりません。しかしそのあたりのことは、予約から利用ルールまで、ガイドさんにおまかせでOKです。

 ガイドさんと待ち合わせをして、いざ、三太郎線へ。市道の入り口からくねくねした一本道がはじまります。もちろん街灯などはありません。車の時速は約10キロ、深い夜の闇に包まれた森をヘッドライトだけが照らします。

 しばらく走行を続けていると、道路に黒い物体を発見。車でゆっくり近づくと、アマミノクロウサギです! 声を抑えて車から降り、さらに接近を試みます。向こうもこちらを意識しているのが背中から伝わってきます。じっとしていたかと思うと、不意に草むらの中へ消えていきました。わ、本当にいたんだ!

 こうしたアマミノクロウサギとの邂逅を2時間のツアー中、何度か体験。ほかにも木の枝に隠れた動物や、川のたまりにひそむカエルなども発見。何もいないように見える夜の森が実は野生動物たちで賑やかなのがわかりました。

2023.09.10(日)
文・撮影=古関千恵子