ローケーキのRAWとは、生の意味。非加熱の食材を使ったケーキです。植物性の素材を使い、48℃以下で調理するため、食材が持っている酵素やビタミン、ミネラルなどの栄養素を壊すことなく体内に摂り入れることができるローフードの理念に沿ったスイーツ。材料は、生のナッツやドライフルーツ、ココナッツオイルなどで、小麦粉、卵、乳製品、添加物は使用しません。

 そんなローケーキのお店は関西だと京都と大阪に多く、私が暮らしている神戸から買いに行くにはちょっと不便と思っていたら、尼崎にありました。

 JR神戸線・立花駅から南東へ徒歩約3分。ビルの2階にある隠れ家風のカフェがそのお店。目印は、ビルの入り口に置かれたバス停のような小さな看板。見上げると『Cafe Holo i Mua(ホロイムア)』のサイン。ハワイ語で「前を向いて進んでいこう」という意味なのだとか。

 階段を上がってドアを開けると、小ぶりな冷蔵ケースの上段に、可愛いケーキが並んでいます。ローケーキだけでなくローアイスも全て、店主である長尾孝浩さんの手作り。

 オススメは「raw party(ローパーティ)」プレート。ローケーキ5種とローアイスを使ったミニパフェが、一度に味わえます。ローケーキは小ぶりで口どけが良いから、5つ全部ぺろり。初めてで、好きな味のローケーキを見つけるのにぴったりです。

 定番のベリーベリー、アボカド、ティラミス、バナナ、レモン。どれも口に入れるとすうっと溶けてそれぞれの風味が広がります。砂糖でなく、メープルシロップやアガべシロップで甘みをつけており、油脂分もココナッツオイルだからか、後口スッキリ。

 中央の「ミニ raw ぱふぇ」は、2種のローアイスと自家製のグラノーラを使用。ローアイスもさっぱりした味わい。グラノーラの食感がアクセントです。

 ドリンクと合わせて注文すれば、まさに楽しいパーティのようなおやつタイムになるでしょう。お好みのローケーキ、ローアイスだけの注文もOK。

 「ローアイス」は、ナッツバニラ、ピスタチオ、Wチョコ、Wベリー、マンゴー、パインアップル、黒ゴマ、グリーンティー、エスプレッソに季節限定の味もあって、種類豊富。好きな味を選んで、シングルで食べるもよし、ダブルで違いを楽しむのもよし。ローケーキと同じで、なめらかな口どけで後口もスッキリ。色々食べてみたくなります。

2023.08.13(日)
文・撮影=そおだよおこ