アレルギーの子どもたちにもスイーツを楽しんでほしい
夏は、フレンチスタイルのレモンスカッシュ「シトロン・プレッセ」と合わせるのが長尾さんのオススメ。オレンジとレモンの自然交雑で誕生したマイヤー（メイヤー）レモンをたっぷり使っていて、優しい酸味。ロースイーツの味を際立たせます。他に、水出しのアイスコーヒー「コールドブリュー」、自家製のジンジャーエールなど、ドリンクにも長尾さんのこだわりがいっぱい。
チョコレートとオレンジの組み合わせが絶妙な「ショコラオランジュ」や、マカダミアのグラノーラを練り込んだ「マカダミア」など、季節限定のローケーキは、単品でオーダーして味わいたい。
「カフェ ホロイムア」は、2019年7月オープン。
長尾さんは「高校1年の時に近所のオーガニックカフェでアルバイトを始め、飲食業にはまった」とにっこり。派遣で様々な業種を体験した後、薬膳カフェで働いていた時に、ロースイーツに出合います。
「他の子が食べているのと同じようなケーキを食べさせたいという、アレルギーの子どもを持つ母親の悩みを知り、ローケーキを作ったら、すごく喜ばれた。それで、おいしいローケーキを作っていっぱい食べてもらえるカフェをやろうと思ったんです」
普通のケーキに近づけたいと、工夫を重ね、おいしいローケーキを何種類も創作。最近では、冷凍での通販もスタートさせ、好評だそう。
「アレルギーの人も、糖質制限をしている方も、元気がない人も、ロースイーツを食べて前を向いて進んでもらえたら」と長尾さんは言います。
カフェでは、スイーツだけでなく、無農薬野菜やこだわりの調味料を使った「一汁八菜 ホロイムア定食」や「薬膳カレー」などのフードも、近隣の幅広い年代の客に好評。
「キッチンカーで全国各地を回ってローケーキを販売したいという夢がある」と長尾さん。春には「桜」、夏には「ショコラオランジュ」、秋には「モンブラン」、冬は「ラムレーズン」「小豆とココナッツミルク」……。四季がある日本ならではの「ローケーキ」を味わって、前を向いて進みたいものです。
Column
そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行
生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい！」というおやつを紹介します。
2023.08.13(日)
文・撮影＝そおだよおこ
