リモート会議、オンラインゲーム、スマートフォンで音楽を楽しむ…。かつてないほどイヤホンの需要が高まっている今、どのようなモデルを買うべきなのか。これまでイヤホン購入に300万円注ぎ込んだ“イヤホン王子”こと岡田卓也氏(35)に、高性能でビジネスにもゲームにも使える“お薦めイヤホン”を聞いた。

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大学生の時、5万円のイヤホンを購入

――“高額イヤホン沼”にハマったきっかけを教えて下さい。

岡田 勉強をする際に周囲の雑音が気になったので、遮音して集中力を高めるため大学時代から高額イヤホンを使い始めるようになりました。1万円くらいのをつけてみると「おぉ、スゴイ!全然世界が違う!」と驚いてその次は2万円、その次は3万円、そして5万円…と少しずつ高いのを購入するようになりました。高価になればなるほど音の良さが全然違うんです。重低音の響き、ノイズがまざらない綺麗な音、ひとつひとつの音符が奏でる楽曲の深み…気がついたら高額イヤホンを購入するようになっていました。

――成績は上がりましたか?

岡田 うーん、それが…(笑)。勉強よりも音の良さが気になってしまうんですよね。でも大学時代に宅建、FP、簿記に合格しましたので、高額イヤホンの効果はあったと信じています。

――大学を卒業されて今社長を務められるe☆イヤホンに就職されますが、最初に購入した高額イヤホンは、おいくらでしたか?

岡田 就職してすぐに購入した22万円くらいのアメリカ製のイヤホンです。初任給をほとんど使ってしまいましたね。

 うちの会社は今も昔も「社割」がないんですよ。あるとみんなイヤホンばっかり買ってしまって生活が苦しくなってしまうので、創業者が社員の生活を守るためにあえて「社割」をなくしているんです。でも「社割」があってもなくても結局みんなほとんど定価に近い価格でイヤホン買ってしまうんで、生活を守れているのか守れていないのか、分からないんですけれど…。

2023.05.16(火)
文=「文春オンライン」編集部