ソウルには市民の食生活を支えるさまざまな市場がありますが、中でもめぐると楽しいのが京東市場。

 市場の中には、買い物の途中で現地の人もこぞってお腹を満たす、名物食堂も。地元気分で買い物と食事を楽しんで。


市場の活気を感じながら五感総動員で宝探し

 「アッチム モゴッソ?」韓国の人々がおはようの代わりに交わす挨拶の一つ「朝ごはん食べた?」。食べることを大切に考える韓国の文化を表すフレーズだが、これを見事に体現しているのがソウル最大の食材の宝庫、京東市場だ。

 明洞から地下鉄に乗って約20分。祭基洞駅を降りると漂ってくる漢方の香りに沿って進み、左手に広がるのは薬令市場、横断歩道の向かい側一帯が目当ての京東市場。肉や野菜などの生鮮から、搾りたてのごま油やコチュジャンなどの調味料、韓薬、薬草まで何でも揃う。

 家族においしいものをお腹いっぱい食べさせたいと願う人々で、旧正月などの年中行事前には広い市場は溢れかえる。

2023.05.21(日)
Photographs=Asami Enomoto

CREA 2023年春号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

いま、進化する韓国へ!

CREA 2023年春号

いま、進化する韓国へ!

定価950円

「CREA」2023年春号は久しぶりの韓国特集。韓屋や古いビルを大胆にリノベーションしたカフェ、アートピースみたいなスイーツ、新しい感性で作られる器や伝統の布――。久々の韓国は何もかもがパワフルに、ダイナミックに新しく変わり続けていました! ソウルを中心に、現地でやりたいことを詰め込んだ一冊を片手に、旅に出かけませんか。