――ずばり結論からいうと、コンサル業界を生き残れる人ってどんな人でしょう?

メン獄 まず大前提として、「新しいことが好きで勉強が苦にならない」人です。コンサルタントは新しい仕事であっても2週間程度で、そのプロジェクトで今何をしているのか、自分は何をすべきなのかを走りながら考え、自走できる状態まで持っていくスピード感が求められます。未知の領域に抵抗感を持たずに「まずやってみる」「さわってみて感触を掴む」「応用の方向性を考える」ことができる人は、今後進化する新しい技術を自分のものにし、さらに仕事の武器を増やしていくことができる。

 

「スペシャリティ」を追求するのも古典的なサバイバル術の一つです。会計やセキュリティ、5Gの次の6Gの通信技術など、なにか一本専門領域の技術にたいする深い知識をもつことです。ChatGPTであっても少し専門的なことを質問すると平気で間違ったことを回答するので、専門性の高い知見へのニーズは少なくありません。

 例えばある電話マニアの先輩コンサルタントは、もともと携帯電話会社のハードウエア部門にいて、iPhoneの規格を知り抜いているし、電波の基地局を見ても「あれはどこどこのメーカー製の何型だよ」というくらい詳しい。当然、電波法にも精通し、業界のキーパーソンとも仲がいい。特にその領域の有識者たちが、ネット上に公開されないクローズドな会議で何を話しているのか、という泥臭いところまで踏み込んでいる専門家であれば、たとえ表層的な知識がAIによって即座に得られるようになったとしても地位を奪われることはないでしょう。

AI時代でも「クビになりにくい」人の特徴

――AI時代には何が強みとなるのか、興味深い指摘ですね。

メン獄 さらに言うと、今後は「コミュニケーション能力が高い人」の需要がさらに上がると思います。AIを使いこなすためにはAIがわかる言葉で、命令文をかけなければいけない。これは対人間でも機械でも変わりませんが、どうやったら動いてもらえるのかを考えて的確に伝えられる人は、AIを自分の分身としながら仕事の出力を高められるでしょう。

2023.05.11(木)
文=メン獄