反対に、「髪の毛の話」や「他愛もない世間話」以外に話題のない美容師さんには、その要素が薄く感じられます。そういった美容師さんは、「“私という商品”の売り」をまだ見出せていないのかもしれません。

お気に入りの美容師さんは指名すべし

 上記の基準も参考にして素敵な美容師に出会えた方は、次回からぜひ指名してみましょう。

 お客様の中には、「私なんかが指名するなんて、おこがましい」と謙遜されて、「指名なし」を選ぶ方も多いようです。上から目線で気が引けるのも理解できます。「指名するほどでもない」のであれば別ですが、もし前回の美容師さんがよかったら、「担当のご指名」というより「担当のご希望」という形で、気負わず選んでいただければありがたいです。

 美容師にとって、「指名」は一番の評価軸です。美容師として一人一人の方に指名されるのは素直に嬉しいことですし、「喜んでもらおう」という気持ちも高まります。そのため、美容師は“売れ筋商品”になるように日々努力し、工夫しています。

 また、指名されたことで売り上げた「指名売上」はお給料にも反映されます。SNSのフォロワーが多いのと同じように、沢山指名されることで、美容師自身の生活も豊かになるのです。

 みなさんが相性のいい美容師さんに出会えることを願っています。

2023.04.25(火)
文=操作イトウ