この記事の連載

 季節の変わり目で体調を崩しやすいシーズンに取り入れたい、からだの巡りを整える発酵スープ。

 都内各所で発酵食品教室「神楽坂発酵美人堂」を主宰する清水紫織さんの著書「発酵調味料でつくる からだにいい 発酵スープ」から、発酵調味料・みそを使った腸活レシピを紹介します。


昔ながらの発酵調味料、みそを使ったスープ 

 昔から日本人に一番なじみがある発酵調味料の「みそ」。みそには、米みそ、麦みそ、豆みそ、白みそなどさまざまな種類があります。みそは種類によって、風味も香りも違いますが、それらを組み合わせた「合わせみそ」は、それぞれに味わいが異なり、みそ汁で味わうとより違いを感じることができます。本書では、清水流みそ汁の作り方もご紹介。基本的にだしを取る工程は省き、昆布だしにかつお節を加えて、濾さずにそのまま食べるスタイルなので、簡単です。

 みそは、みそ汁以外にもさまざまなスープに応用が可能。和風なら、酒粕や肉団子、さば缶などと合わせてコクのあるスープに。洋風なら、チーズと組み合わせたり、ブイヤベースやブラウンシチューの隠し味に。韓国風なら、コチュジャン風味にしてみるなど、バリエーション豊かに味わえます。

豆みそブイヤベース

■材料(2人分)

・あさり:150g
・冷凍シーフードミックス(またはお好みの魚介類):200g
・にんにく:1かけ
・白ワイン:大さじ1

[A]
・水:200ミリリットル
・カットトマト缶:1/2缶(200g)
・豆みそ:小さじ1
・玉ねぎ醤ペースト(※書籍参照):大さじ2
・ローリエ:1枚

・オリーブオイル:大さじ2
・イタリアンパセリ(粗みじん切り):適量

■作り方

(1) あさりは3%の塩水(分量外)に入れて塩抜きし、流水で洗う。にんにくはみじん切りにする。

(2) 小鍋にオリーブオイルとにんにくを入れ弱火で熱し、あさりと白ワイン入れて蓋をし、中火で酒蒸しにする。あさりの殻が空いたら煮ごとボウルに取る。

(3) 鍋にシーフードミックスを冷凍のまま入れ、[A]を加えて蓋をし、煮立ってから5分ほど煮る。

(4) (2)を汁ごと加え、再び煮立ってきたら火を止める。器に盛り、イタリアンパセリをふる。

―発酵memo―
発酵調味料の風味を引き立てる効果的なみそ

豆みそは色の濃い、旨味の強いみそ。少量で味が決まり、煮込むほどおいしくなるので、コクがグンとアップします。深い味わいの玉ねぎ醤と一緒に使えば、濃厚な味わいのブイヤベースに。隠し味にもおすすめですが、入れすぎすると苦味が出るので注意。

2023.03.29(水)
文=清水紫織、CREA編集部
写真=野口健志