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 2022年に“ガチ中華”というキーワードが流行語大賞にノミネートされ、2023年も引き続き本格的な中華料理ブームは続いています。

 なかでもInstagramやTwitterなどで話題なのが、“香港式ファミレス”と呼ばれることも多い「茶餐廳(チャーチャンテン)」。2015年頃から日本に上陸しており、“味だけでなくお店の雰囲気からも香港を感じられる”と、日本在住の香港人やコアな香港好きの間で評判が広まり、近年SNSを通して注目を集めているのです。

 そこで、今回はそんな「茶餐廳」を日本でも楽しめると話題の、東京都千代田区にある「香港贊記茶餐廳(ホンコンチャンキーチャーチャンテン)飯田橋店」を訪問。「茶餐廳」の魅力、そしてお店自慢の絶品料理をご紹介していきます。

都会のまんなかに現れた“香港そのままの空間”

 JR、有楽町線、南北線の飯田橋駅から徒歩3分。閑静な路地に突如として現れるのが、モダンな雰囲気と豪華絢爛な金文字の店名のコントラストが印象的な「香港贊記茶餐廳飯田橋店」です。

 ガラス扉に貼り付けられた本格的な中華料理の写真の横には、緑色で「Cafe」という文字も並んでおり、慣れない日本人にとっては食事がメインなのかカフェがメインなのか悩んでしまいそう。

 そこで同店のオーナーである張旻偉(チャン・マンワイ)さんに、「茶餐廳」が香港人にとってどんな存在なのかを伺うと、興味深いお話が返ってきました。

2023.03.10(金)
文=TND幽介(A4studio)
撮影=平松市聖