日本らしい色合いが18色

【since 1919】ゴンドラパステル「京色パステル」

 創業は1919年。製造元の王冠化学工業所は日本で最初の、そして唯一のソフトパステル専門メーカーだ。

 「ゴンドラパステル」のブランド名で、今も手作業で製品をつくり続け、多くの画家に愛されている。

 パステルはパレットを使わず、紙に色をのせ、指でぼかすなどして独特のニュアンスを表現する。道具が少なくて済むことからも、初心者が始めやすい手軽な画材だ。

 「京色パステル」は京都の自然や文化にちなんだ18色のセット。海外製にはない、日本独特の四季の色が表現できる。購入は全国の画材店で。

「日本らしいニュアンスのある色合いで、『保津川ソーダ』、『嵯峨野竹林』など京都由来の色名がつけられたパステルです。絵心がある人はもちろん、ない人も使ってみたくなりますよね。1本ずつ、2センチメートルくらいの短さも使い切りやすく、旅行などでも持ち歩きやすいです」(日野さん)

ゴンドラパステル

電話番号 075-561-4007
http://www.gondola-pastel.com/

ホームメイドの暖かさを大切な人に

【since 1919】中村工房「ホームスパン マフラー&ストール」

 羊毛を「家で紡ぐ」という意味のホームスパン。古くからスコットランド、アイルランドの離島でつくられてきたけれど、今は現地でもほぼ残っていない貴重な技術だそう。

 明治の末ごろ、岩手を訪れたイギリス人の宣教師がその技術を伝えたのが始まりとされ、中村工房も以来ずっと本物のホームスパンを守り続けている。

 一つひとつの工程を合理化せず、手作業で。だから色も形も織りの表情も、完全に同じものは二つとない。フリンジが四方についた「ムカデマフラー」のフリンジも、もちろん1本ずつ手づくり。

「ホームスパンの代名詞的存在。色も豊富です」(日野さん)

中村工房

所在地 岩手県盛岡市高松3-2-15
電話番号 019-661-5277
営業時間 10:00~16:00
定休日 日曜
http://www.nakamurakobo.com/

入学祝いに一生モノの庖丁を

【since 1908】釜浅商店「釜浅のこども庖丁」

 調理道具の専門店街、東京・合羽橋で1908年創業。四代目の熊澤大介氏は2011年に大々的なリブランディングを行い、時代のニーズに合った商品開発、情報発信を行っている。

 仕入れ商品のほか、全国各地のつくり手とつくるオリジナルの調理道具も多数。デザイン、使い勝手、全てが理にかなった「良理道具」が信条だ。「釜浅のこども庖丁」は、研ぎ続けながら大人になっても使える「一緒に成長する庖丁」がコンセプト。

 左右兼用で使え、切れ味はプロ仕様。料理の楽しさを知り、道具を大切に使う心も育ちそうだ。

「切先やアゴは少し丸めていますが、それ以外は大人用の三徳庖丁をひと回り小さくしたくらい。いかにも子ども用、というつくりではないところがいいですね。大人になってもずっと使えます」(日野さん)

釜浅商店

所在地 東京都台東区松が谷2-24-1
電話番号 03-3841-9357(庖丁売場)
営業時間 10:00~17:30
定休日 無休
https://www.kama-asa.co.jp/

2023.02.23(木)
Text=Yoko Maenaka(BEAM)
Photographs=Suguru Ariga

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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