大学における最先端科学の成果や各種表現メディアにおけるユニークな創造を、常設展示の世界観と融合させながら新しい文化の創造を提案するインターメディアテク。
開館から十周年を記念して、東京大学総合研究博物館と、ヴァン クリーフ&アーペルが支援する宝飾芸術の教育研究機関「レコール ジュエリーと宝飾芸術の学校」とが共同で主催する『極楽鳥』を開催する。
鳥をモチーフにしたジュエリーの名品と貴重な剥製標本のまたとない競演
展示されるのは、約100点にも及ぶ、19世紀半ばから現代に亘って制作されたジュエリーの歴史的名品と、そのモチーフとなった鳥の剥製標本をはじめとする一級の自然誌標本および研究資料。
日本がはじめて参加した国際博覧会である1867年のパリ万国博覧会で話題を集めた、ギュスターヴ・ボーグランによる孔雀のブローチや、宝飾作家として名高いピエール・ステルレのブローチなど希少なジュエリーが一堂に会すのみならず、普段は標本の劣化を防ぐために収蔵展示室に収めたまま展示を行っている学術的にも一級の剥製標本が間近で見れるというまたとない機会になっている。
「夜の鳥」、「朝の鳥」、「昼の鳥」、そして「ファンタジーの鳥」と展示されている会場のコンセプトも白眉。次第に幻想的な空間へと移行していくその様子は自然の表現と人間の表現が混ざり合う、詩的な余韻を感じさせてくれる。
展示は5月7日まで開催される。宝飾と鳥、自然が生んだ造形の美しさに浸る貴重な機会、是非足を運んでみてはいかが。
インターメディアテク開館十周年記念特別展示『極楽鳥』
会期:2023年1月20日(金)~5月7日(日)
開場時間:11:00~18:00 (金・土曜は20:00まで開館)
※時間は変更する場合があります。
休館日:月曜(月曜が祝日の場合は翌日休館)、2月20日~27日、その他館が定める日
会場:インターメディアテク3階
所在地:東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE 2-3F
入館料:無料
http://www.intermediatheque.jp/
2023.01.27(金)
文=CREA編集部