アルコールのチョイ足しで、五徳のコゲつきがスッキリ
コンロの汚れで手強いのは、五徳やその周辺にこびりついた油汚れや吹きこぼれのあとです。
「そんな油汚れやコゲつきは、“熱とアルコール”でするりと落ちます」と、きよきよさん。五徳の掃除方法も教えていただきました。用意するのは、次の6つです。
・重曹
・アルカリ性洗剤(スプレータイプ)
・中性洗剤(食器用洗剤)
・アルコール消毒液
・フライパン(使い古したものでOK)
・使い古しの歯ブラシ、金タワシなど
掃除の手順は、以下の3ステップです。
(1)フライパンで五徳を煮る
フライパンに五徳、水と重曹(水1Lに大さじ2〜3杯程度が目安)を入れ、中性洗剤を少々加えて沸騰させます。しばらく煮たら火を止め、そのまま一晩放置します。
「重曹水は沸騰させるとアルカリ性が高まります。水温があがってくると、泡がブクブク出てきますが、そこで火を止めず、必ず沸騰させてください」(同前)
一晩置いたら五徳を取り出し、汚れが残っていたら使い古しの歯ブラシや金タワシでこすり落とします。それでも汚れが落ち切らない場合は、もう一度同じ工程を繰り返します。
アルコールをチョイ足しする理由
(2)五徳周辺の清掃
五徳をつけ置きしている間に、五徳の周辺を拭き掃除します。スプレータイプのアルカリ性洗剤と消毒用アルコールを吹きかけて30分ほど放置してから、拭き取ります。洗剤が乾きそうになったら、洗剤とアルコールを再度吹きかけ、表面が乾かないように保ちます。
なぜ、消毒用アルコールをチョイ足しするのでしょう?
「アルカリ性洗剤にアルコールをチョイ足しすると、汚れへの洗剤の浸透度が増して、早く汚れが落ちます。アルコールがないと表面から汚れにジワジワ入っていくので時間がかかってしまうんです。コロナ禍で大量購入して消費期限間近な消毒用アルコールがたくさんあるという方もいると思いますので、大掃除でぜひ活用してください」(同前)
(3)きれいになった五徳をすすぐ
きれいになった五徳をフライパンから取り出し、しっかり水洗いします。
「きれいになった五徳は、魚グリルのように“使ったら洗う”習慣をつけておくと汚れが常態化しません。毎回洗う必要はありませんが、時々洗うだけで、きれいが長持ちしますよ」(同前)
換気扇掃除に適した季節は?
プロの視点からみると、キッチンのように油汚れが多い場所の清掃は、本当は夏に掃除するのがベストだそうです。
「とくに手間のかかる換気扇は、冬より夏にやったほうが圧倒的に楽です。気温の高い夏は、油がゆるくなっているので、拭き取るのにも力がいりません。寒い冬は油が固まってしまうので、ガリガリ削らないといけませんから」(同前)
汚れの性質に合った洗剤を選び、ちょっとしたコツを知ることで、がんこな油汚れもピカピカに。きよきよさんのアドバイス通り、来年は夏にしっかりお手入れをしておけば、年末の大掃除がグンと楽になりそうです。
2022.12.19(月)
文=相澤 洋美