秋の深まりと共に空気が澄み、紅葉の鮮やかさが際立つシーズン。四季のある日本だからこそ、自然の移ろいを感じられ、その土地でしか見ることのできない絶景を愛でることができます。
そこで47都道府県の観光のプロがセレクトした、その地に息づく素晴らしい秋の景色をまとめてご紹介します。この先の旅の参考にどうぞ!
今回は、九州・沖縄エリアの絶景&風物詩をまとめてリストアップ。
※記載されている「見ごろ」は例年のものです。気候等により変動する場合がございます。
※施設の休業、イベントの中止・延期の可能性がございます。事前にご確認ください。
◆福岡県
清水山一帯の紅葉
みやま市北東部に位置する清水山は、豊かな自然の中に歴史的な寺社・史跡、公園などが点在する、ハイキングや散策に人気の山。紅葉の名所としても有名で、秋には山一面が美しく色づき、訪れる人々を魅了する。
「全国の歩きたくなる道500選に選ばれた清水山では、四季折々の景色を楽しむことができ、特に紅葉の時期には美しく見応えのある情景が見られます。
なかでも室町時代の画僧・雪舟が中国で学んだ山水技術を生かして築いたといわれる国指定名勝の清水寺本坊庭園では、自然美と人工美が溶け合った見事な紅葉が望めます」(「クロスロードふくおか」PR担当)
※見ごろの時期:11月下旬~12月初旬頃
※清水寺は2021年の水害の影響により現在も復旧作業中です。
清水山一帯の紅葉(きよみずやまいったいのこうよう)
所在地 福岡県みやま市瀬高町本吉
https://www.crossroadfukuoka.jp/jp/event/?mode=detail&id=400000009404&isSpot=1
◆佐賀県
九年庵
九年庵は、佐賀の実業家・伊丹弥太郎によって築造された別荘と庭園で、国指定の名勝。敷地内では約60種700本もの植物が見られ、紅葉の時期には紅色のグラデーションと青々とした苔の、見事なコントラストを望むことができる。
「伊丹弥太郎が9年の歳月をかけて築いたことから、九年庵という名前がつきました。
数寄屋造りの邸宅と、筑紫平野を借景にした庭園にはツツジやモミジなどが植栽され、自生する木立や一面に生えたスギゴケとともに、風情あふれる景観を見せてくれます。
毎年、紅葉の見ごろの時期に9日間と、春の新緑の時期にのみ一般公開されます」(佐賀県内観光協会スタッフ)
※公開期間:2022年11月15日(火)~23日(水・祝)
九年庵(くねんあん)
所在地 佐賀県神埼市神埼町的1696
https://www.asobo-saga.jp/search/detail.html?id=80
◆長崎県
雲仙仁田峠の紅葉
島原半島の中央部に位置する標高1,080メートルの仁田峠。山中には紅葉植物が120種以上も生い茂り、この紅葉樹林帯は「普賢岳紅葉樹林(ふげんだけこうようじゅりん)」と呼ばれ、国の天然記念物に指定されている。
「紅葉の名所として人気があり、見ごろの時期には燃えるように鮮やかな紅葉が山々を染め上げます。峠から山頂を結ぶロープウェイに乗ってみれば、まるで紅葉の絨毯の上を空中散歩しているような気分を味わえます。
2022年10月29日(土)~11月6日(日)には9日間限定で、通常は夜間に通行ができない仁田峠の特別ナイトバスツアーが運行されます。紅葉と源星かけ流しの星空は、普段は見ることのできない絶景です」(長崎観光ポータルサイト「ながさき旅ネット」岩崎 恵さん)
※見ごろの時期:10月下旬~11月中旬
雲仙仁田峠の紅葉(うんぜんにたとうげのこうよう)
所在地 長崎県雲仙市
https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/528
◆熊本県
梅野木轟公園吊橋からの紅葉
峻険な山々に囲まれ、手つかずの大自然が残る五家荘(ごかのしょう)。紅葉の絶景スポットとして知られており、梅の木轟公園内に架かる吊橋からは、色とりどりに染まる渓谷と大スケールな森の紅葉風景を楽しめる。
「平家の落ち武者が逃れて来たという伝説が残る、九州の秘境と呼ばれる『五家荘』の、高さ55メートルの位置に架けられた長さ116メートルの吊橋です。歩くと森の中を空中散歩しているような気分になります!
特に紅葉の時期は森一面が赤く染まり、紅葉と吊橋が調和した光景は美しく感動的です」(熊本県公式観光サイト「もっと、もーっと!くまもっと。」担当スタッフ)
※見ごろの時期:10月下旬~11月中旬
梅の木轟公園吊橋(うめのきとどろこうえんつりばし)
所在地 熊本県八代市泉町葉木
https://www.city.yatsushiro.lg.jp/kankou/kiji00398/
2022.11.03(木)
文=佐藤由樹