この記事の連載

 全身の健康の9割は腸と関係しているといっても過言ではないぐらい大事な器官、腸。その腸が健康でいるために、何よりも大事なのは、「超動く腸」を作ること。

 腸の動きが活発であれば、善玉菌が増え、さまざまな身体の不調や病気が改善に向かうのです。消化器専門医の川本 徹氏が教える、「超動く腸」の作り方が収録された書籍『結局、腸が9割』より、一部内容を抜粋して3回にわけてご紹介します。

 第2回は1杯で腸にいい栄養素が摂れる「腸のクリーニングスープ」篇です。


いつもの食事にプラスするだけ! 腸のクリーニングスープ

 まずは、これ1杯で腸にいい栄養素が摂れる腸のクリーニングスープをご紹介します。野菜がたっぷり摂れる、具沢山の食べるスープです。

 いつもの食事にプラスして、まずはこのスープからいただきましょう。胃腸が温まって消化の助けになりますし、具材をよく噛んで食べるようにすると、満腹中枢が刺激されるのでその後の食べ過ぎも予防できます。

 具材はどれも水溶性食物繊維が豊富で、なかでもオクラのネバネバには、便をやわらかくしてくれる効果があります。また、しいたけは、ぜん動運動を促してくれるパントテン酸、腸の粘膜細胞にいい作用をもたらすビタミンDが豊富です。

 お好みでみそ味にアレンジしたり、お酢を回しかけて風味をプラスしたり、ぜひ自己流にアレンジしながら腸のクリーニングスープを続けてみてください。

具沢山で食べ応えも満点! 腸のクリーニングスープ

■材料(2人分)

・ごま油:小さじ1

[a]
・にんじん:1/3本(50g)
・ごぼう:1/3本(50g) ※皮は包丁の背でこそげ落としておく
・しいたけ:2個 ※軸は取っておく
・こんにゃく:50g

[b]
・オクラ:4本 ※ガクは取っておく
・だし:300ml(水300ml+和風顆粒だし小さじ1/4でも可)
・しょう油:小さじ2
・塩:少々

※「しょう油:小さじ2+塩少々」の代わりに、「みそ:大さじ2」、もしくは「塩麹:大さじ2と1/2」でも美味しく仕上がります。

■作り方

(1) 食材を食べやすい大きさに切る。根菜類は火が通りにくいので薄切りに。こんにゃくの臭みが気になる場合は、切ったあとでお湯を回しかけてザルにあける。

(2) 鍋にごま油をひいて熱し、[a]を加えて中~弱火で焦げないように5分炒める。さらに[b]を加えて弱火で3分煮る。

(3) お好みで塩を加え、味をととのえる。

■アレンジ

 おろししょうが、梅干し、柚子胡椒、酢などを加えて風味をプラスするのもオススメ!

川本 徹

1987年、筑波大学医学専門学群卒業。専門は消化器外科。元筑波大学消化器外科講師。2003年より、アメリカテキサス大学MDアンダーソンがんセンターにてがんの研究も行うなど幅広い知識も習得、2010年にみなと芝クリニック院長に就任。患者の症状に対し全体と細部の両方からアプローチする「森を見て木を見る」診療がモットー。日本テレビ「ザ・世界仰天ニュース」、テレビ朝日「林修の今でしょ!講座」などメディア出演多数。

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2022.11.06(日)
イラスト=松本麻希