全身の健康の9割は腸と関係しているといっても過言ではないぐらい大事な器官、腸。その腸が健康でいるために、何よりも大事なのは、「超動く腸」を作ること。
腸の動きが活発であれば、善玉菌が増え、さまざまな身体の不調や病気が改善に向かうのです。消化器専門医の川本 徹氏が教える、「超動く腸」の作り方が収録された書籍『結局、腸が9割』より、一部内容を抜粋して3回にわけてご紹介します。
第3回はどうしても出ないときの「特効ケア」篇です。
どうしても出ない時には病院でも行われる特効ケアを
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何をやってもなかなか便が出ない時には、“メンタ湿布”を試してみてください。“メンタ湿布”は、実は病院で昔から行われているものです。
いわゆるハッカ油、西洋で言うミントオイルをタオルにしみ込ませ、お腹にのせるという方法です。
消化器官の手術をした後の体はかなり疲れているため、腸の動きが通常の状態に戻るのに時間がかかる方もいます。そういう場合に“メンタ湿布”をすると、食事がすぐ食べられるようになったり、腸のぜん動運動を促進するといった効果があり、術後の立ち上がりがよいのです。
ミントの爽やかな香りで自律神経が整ったり、ミント自体にひんやり冷涼感を感じさせる働きがあるので(実際に体を冷やすわけではありません)、総合的に腸のぜん動運動が刺激されると考えられます。
“メンタ湿布”の作り方
(1) 洗面器に熱めのお湯を入れ、ハッカオイル(ミントオイル)を2、3滴垂らして混ぜる。
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(2) タオルをひたしてしぼり、そのタオルを腹部にのせて10分ほど置いてリラックス。必ず水ではなく、お湯で行うようにすること。
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川本 徹
1987年、筑波大学医学専門学群卒業。専門は消化器外科。元筑波大学消化器外科講師。2003年より、アメリカテキサス大学MDアンダーソンがんセンターにてがんの研究も行うなど幅広い知識も習得、2010年にみなと芝クリニック院長に就任。患者の症状に対し全体と細部の両方からアプローチする「森を見て木を見る」診療がモットー。日本テレビ「ザ・世界仰天ニュース」、テレビ朝日「林修の今でしょ!講座」などメディア出演多数。
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2022.11.07(月)
イラスト=松本麻希