地元の野菜たっぷり! “地産地消"にこだわったお料理を堪能

 夜景を満喫した後は、本日のシメ&お楽しみのディナータイム! やってきたのは、横浜市役所新庁舎2階の商業施設にある「TSUBAKI食堂」です。シェフの椿さんが契約農家で自ら買いつける旬の野菜をメインに、ブランド豚や醤油などの調味料も神奈川県産にこだわった、地産地消のレストランです。

 今回は、5,000円のおまかせコースをいただきました。

※季節によってコースの内容は異なります。

 まず運ばれてきたのは、大きなお椀!

 フタを開けると、中にはキレイな野菜の前菜盛り合わせが入っていました。

 焼いてから浅漬けにしたとうもろこしはシャキッとした食感。生食できるカボチャの一種、コリンキーはほんのりとした甘さがあり、「スーヨー胡瓜」はコリコリとした食感が楽しい。「ミニトマトの塩麹ドレッシング和え」はトマト一つひとつの味や風味が少しずつ違って、驚きました!

 続いて運ばれてきたのは、メニュー名も見た目も驚く「ど根性サラダ」。

 約10種類ほどの野菜を使用しており、この一皿で成人の一日の摂取量を撮ることができるのだとか。野菜は注文を受けてからカットしているので、瑞々しい食感のものばかり。素材の味を生かすため、ドレッシングは自家製ポン酢とオリーブオイルを1対1であわせたものがかかっています。

 こちらのお店で一番多く使われている野菜の小松菜は、生産量が全国一位で、神奈川の名産品なんだとか。人生でこんなに生の小松菜を食べたのは初めてかも…ですが、えぐみがなく生でもこんなに食べやすいのは、新鮮な地場産の小松菜だからこそですね。

 ミニトマトやズッキーニが入った茶わん蒸しに続いて運ばれてきたのは、稚鮎と青トマト、白オクラの天ぷら。

 青トマトの酸味を、稚鮎を食べる時に使う蓼酢(たでず)にみたて、白オクラがもつ粘り気によって稚鮎の臭みを消しています。こちらのお店では、常に旬のものを提供しているため、稚鮎が食べられたのはギリギリセーフのタイミングでした。

 さぁ、いよいよメイン料理の登場です! こちらではお野菜だけでなく、「YOKOHAMAヨークシャー」という原種の豚を使ったメニューもあります。「YOKOHAMAヨークシャー」は肉質が良く、脂も美味しいのだとか。そんなブランド豚を、今回はローストポークでいただきます。

 味付けはシンプルに塩のみ。低温調理しているので、お肉が柔らかくお箸でも切れるほど! 敬遠されがちな脂身も、くどさのない甘さと旨みを感じました。

 右にある付け合わせのジャーマンポテトは、紫、ピンク、黄色など色とりどりなジャガイモを使用。普通のジャガイモと比べてねっとりしていて、味が濃いのが特長で、お肉と交互に食べるといい箸休めに。

 コースの締めは、お店の名物でもある「小松菜丼」。

 小松菜の上に、じゃこと県内に店を構える「蔦金商店」の海苔、ごま油を加えて味付けし、サラダと同じドレッシングがかかっています。小松菜は手でちぎり、冷蔵庫で冷ますことで「シャキッ」とした食感に。

 ドリンクも、小松菜サワーや地酒のほか、サイダー発祥の地とされる横浜の「ポートサイダー」など、ノンアルコールも充実しています。

 オーナーの椿さんが、地場野菜に出会ったのは今から20年前のこと。当時シェフを務めていた横浜のスペイン料理店で初めて地元の野菜を使ってみたところ、そのあまりの美味しさに衝撃を受けたのだそう。「横浜は農家の数が多く、兼業の方もいるので数が多いんです。それゆえ、生産者と飲食店の距離が近く、鮮度が高いうちに調理・提供ができるのが魅力ですね」と椿さんは話します。

 これだけ食べても、ほぼお野菜だと「何だか体にいいものを食べた!」という気持ちになりました(笑)。

 花や緑を堪能し、パワースポットにクルーズと、のんびりと横浜を楽しむスポットをめぐった1日旅、いかがでしたでしょうか。今回紹介したスポットで気になる場所をいくつか選んで、あなただけの非日常体験を探しに、是非足を運んでみてください。

TSUBAKI食堂

所在地 神奈川県横浜市中区本町6-50-10 横浜市庁舎 2F
営業時間 11:00~22:00(ランチ11:00~15:30、ディナー17:00~22:00)
定休日 無休(正月など除く)
Instagram @tsubaki_shokudou

2022.08.27(土)
文=根津香菜子