「コンパクトというと変身に使われることが多いですが、この『ひみつのコンパクト』は未来との通信アイテム。だからギミックもボタン式ではなく、声に反応するという仕組み。設定に忠実に作られているんです」
第4位 PROPLICAキューティムーンロッド(1993年放送『美少女戦士セーラームーンR』)
泣き虫でおっちょこちょいの中学2年生の月野うさぎはある日、言葉を操る不思議な黒猫・ルナと出会い、セーラームーンとして仲間と共に悪の組織と戦うことになる。超人気アニメの2シーズン目に、セーラームーンが新しく手に入れたのが、杖型の武器「キューティムーンロッド」だ。先端にくりぬいた大きな赤い石と三日月がトレードマークになっている。
「キューティムーンロッドは、恋人である地場衛とうさぎ、2人の力によって生まれたアイテム。2人の力で自然発生的に生まれたアイテムは、他の作品でもあまりないんですよ。敵に操られたタキシード仮面(※衛が変身した姿)がこのロッドでうさぎを攻撃した時、うさぎが『2人の愛の結晶で攻撃するなんて』といったセリフを言うんです。切なさが溢れていて、お気に入りのシーンです」
第3位 かがやきのこばこ(1998年放送『ふしぎ魔法ファンファンファーマシィー』)
とある町のとある商店街「にこにこ銀座」に引っ越してきた主人公のぽぷり。そこで魔女のふきこさんが経営する不思議な薬局「ファンファンファーマシィー」を発見する。ぽぷりはふきこさんの見習いとして魔女の修行を始める。そうして、ふきこさんから譲り受けたのが、魔法の種がはいった小瓶「アルデルの小瓶」だ。
「『かがやきのこばこ』は魔法の種を保存するためのもの。種をいれると底がきらきら光るようになっています。作品の中で『種は魔法になりたくてうずうずしている』という言葉があるのですが、おもちゃは光ることで『うずうずしている』のを表現しているのかなと思います。種を組み合わせることによって魔法が生まれるという、他にない設定が気に入っています」
2022.03.04(金)
文=「文春オンライン」特集班