中村倫也演じる新郎を振り回す天真爛漫な新婦

 篠原涼子さんが主演を務める映画『ウェディング・ハイ』は、結婚式で巻き起こる騒動を、愛と笑いを交えて描いたウェディング・エンターテインメント。

 篠原さんが演じた敏腕ウェディング・プランナーを頼る新郎新婦を中心に、その花嫁を奪おうと画策する元カレ(岩田剛典さんの悶絶顔が見もの)、主賓挨拶に人生を懸ける上司(高橋克実さんの芸達者っぷりが光る)、まったく関係のない謎の男(向井理さんの新境地!)まで出現するなど、登場人物はくせ者が勢ぞろい。俳優勢が生き生き、のびのびと演じている。

 注目は、やさしいが流されやすい新郎を演じた中村倫也さん&彼を振り回す天真爛漫な新婦・関水 渚さんのフレッシュコンビ。

 息の合った芝居を披露した関水さんに、CREA WEBではインタビューを実施。初共演となった中村さんとのエピソードや、岩田さんの怪演へのコメントなど、堪能した撮影の舞台裏について根掘り葉掘り聞いた。

「中村さんのおかげで緊張が解けました」

――『ウェディング・ハイ』は脚本家としても才能を発揮するお笑い芸人・バカリズムさんによるオリジナル脚本です。読んだときの第一印象を覚えていますか?

 はい、台本の時点で本当に面白かったです。でも実際、先輩方のお芝居を間近で見ると、想像の何十倍、何百倍ぐらい、さらに面白いものになっていました!

――関水さんは新婦の新田遥役です。とてもチャーミングなキャラクターですよね。

 女性だったら共感できるようなポイントが多い女の子かな、という気がしました。「好きな人と結婚したい」と思う気持ちは私も同じですし、べらべらと長い話をとめどなくしてしまうとかは……たぶん私もやっちゃっています(笑)。

――お相手の新郎・彰人役の中村倫也さんとも息ぴったりでした。初共演ですよね?

 はい、そうなんです。中村さんは初日から本当に優しくしてくださいました。初日はおうちの(ふたりの)シーンから撮ったんですが、すごく緊張していたんです。そのときに、お芝居のことというよりも、世間話みたいな感じでたくさん話しかけてくださったり、お菓子をくれたりして。

 中村さんの空気感や接し方のおかげで、そこからの夫婦という関係性が演じやすくなったと思います。変な緊張みたいなものは、完全に解けました。

2022.03.11(金)
文=赤山恭子
撮影=佐藤 亘
スタイリスト=津野真吾(impiger)
ヘアメイク=井手真紗子