2021年にCREA WEBで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。ビューティ&ライフスタイル部門の第4位は、こちら!(初公開日 2021年7月18日)。

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 ホルモンに大きく影響される私たちの体を理解して、快適に暮らすめための連載がスタート!

 第1回は今話題の“フェムテック”とは何かをご紹介。

 「フィメール」と「テクノロジー」を掛け合わせた造語が「フェムテック」。この1年ほどで耳にする、目にすることが多くなったけれど、一体どんなもの? 関連企業にお話を伺った。


女性特有の不便さや不快感は、解消できる!

 「女性が抱える健康の課題を解決する商品やサービスを“フェムテック”と呼びます。厳密に言えば、テクノロジーを用いたものということになり、一見アナログであっても生産過程でテクノロジーが活用されているものも含みます。性の悩みに寄り添うサービスによって女性の選択肢を増やし、より快適な日常を送れるようにすることが目的です」とは、女性の一生をサポートする健康情報サービス「ルナルナ」を運営するエムティーアイの日根麻綾さん。「ルナルナ」がスタートしたのは、なんと20年以上前!

 「当時は月経日予想という機能がメインでした。女性の社会進出に伴って少子晩婚が社会現象になり、妊娠せず月経が途切れないことで体の不調が増え、一方で妊活をする人が増えるなど、性の悩みも多様化。徐々にオープンに語られ始め、この数年でフェムテックを提供する企業がぐんと増えました」

 2017年の「#MeToo」運動を含むフェミニズムの波も、フェムテックの盛り上がりにつながっていると考察するのは、オンラインストア「フェルマータ」で広報を務める林部なつきさん。

 「女性としての悩みや疑問を声にしてもいいという気づきから、性にまつわる女性特有の不便さや不快感も実は解消できるのかもという考えが生まれ、フェムテックビジネスに着手する女性起業家が多数生まれました。『フェルマータ』ではプロダクトを取り扱っていますが、特に月経まわりのアイテムの進化にはめざましいものが。

 経血を吸収してくれる吸水ショーツや、膣内に入れて使う月経カップは、慣れれば本当に快適なアイテム。デリケートゾーンケアアイテムの需要も高まっています。なにがベストということはなく、快適に過ごせる選択肢が広がることに価値があると思います」

【フェムテック】とは?

Female【女性】とTechnology【テクノロジー】を組み合わせた造語。2012年、ドイツの月経管理アプリ「Clue」を開発したデンマーク人の起業家が発言したのが始まり。女性が抱える健康の課題を、テクノロジーで解決できる商品やサービスのことを指す。

世界と日本の、フェムテックに関連する歴史

●1960
アメリカのFDA(食品医薬品局)によって経口避妊薬が承認され、女性が自分自身で避妊する手段を手に入れる。

●2000
日本で、携帯電話向けウェブサイトにおいて月経を記録・管理できるサービス「ルーナ」(現ルナルナ)が誕生。

●2013【フェムテック誕生!】
ドイツの月経管理アプリ「Clue」を開発した起業家が「フェムテック」という言葉を発信。

●2016
日本で、女性が働きやすい環境づくりを企業に求める「女性活躍推進法」が施行される。

●2017【#MeToo】
アメリカ人映画プロデューサーのセクハラへの告発記事をきっかけに「#MeToo」運動が世界中に広がる。

●2019
女性起業家によるフェムテック関連の企業が増加。

●2020
日本における「フェムテック元年」といわれる。

2022.01.04(火)
Composition & Text=Mari Otsuka
Illustration=Angelina Bambina/Shutterstock

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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