「CREA」2021秋号では、「ラジオがあるから生きていける!」と語るラジオ好き、パンサー・向井慧さんに密着。その「#むかいの喋り方」で初の番組イベントを行うということで、CREA WEBは、またもやインタビューにお邪魔してきました。

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イベントに人が集まってくれるような
芸人になりたいと思っていた

――番組が始まったのが2018年。ついにイベントですね! 

 向井さん はい。でも、実は、ラジオが始まる2017年くらいから「イベントをやってみたい」という気持ちはあったんです。

――ラジオとは関係なくですか。そのころ向井さんはどんなフェーズだったんでしょう。

 向井さん その前にいわゆる“旬の芸人”になって、テレビ出演をだいたい一周して、「あれ、なんだか仕事が落ち着いてきたぞ」っていう時期ですね。ちょっと焦りがあったころです。先のことを考えたときに、「イベントができるような芸人になりたい」って思いました。お客さんにお金と時間を使ってもらえるような芸人になりたいと思ったんです。

 そんなときに「#むかいの喋り方」が始まって、そうだ、ここでいつかやればいい、と。それで「ラジオの番組イベント」という目標ができたんです。いつの間にか、スタッフさんとも「いつかやりたい」という話が出てくるようになりました。

――ところが、コロナ時代に突入……。

 向井さん そうなんです。去年くらいからは具体的な話もしていたんですけれど、やっぱり客席を半分しか使えなかったり、制約があって。どうせだったらマックスで楽しめる時期にしたいなって。夏くらいまでは「まだ難しいよな~」って話してました。

 緊急事態が明けて状況が変わってきて、「できるんじゃない!?」となってからは早かったです。

チケットが取りにくいほど応募があったのは
ひとつ、すごくうれしかったこと

――オンエア中にさりげなく、「まあ、12月19日は空けといてよ」。ツイッターも沸きました。

 向井さん でも、すっごく怖かったです。タイムラインは盛り上がってるけど、何人いるのかもわからないし、本当にお客さんが集まるんだろうかって。リスナーって目に見えませんから。

 それが、ふたを開けたら、約450人のキャパに2,400以上の応募があったそうです。それは、ひとつ嬉しかったことですね。「いるんだ!」って。身近にも「取れなかった」っていう人がいて、それは申し訳なかったんですけど。

 まあ、まさかその日程がM-1グランプリの決勝と思いっきりカブるとは(笑)。そのあたりが僕らしいと言えばらしいですが……。

2021.12.15(水)
文=CREA編集部
撮影=鈴木七絵