今夏も、夏休みを利用して悠仁さまは両親たちと、山形県遊佐町や新潟県津南(つなん)町に出かけ、宿泊した。津南町の「農と縄文の体験実習館 なじょもん」を訪れた悠仁さまは、修復された本物の縄文式土器に触れ、その大きさや縄目の模様などを興味深く観察していた。ジオパークの企画展では、動物の角や歯にも触れ、生き物の種類によって様々な違いがあることに気づいたようである。屋外では、火おこし体験や復元された竪穴式住居の中で、土器作りを体験した。土器作りは、長い時間をかけ、集中して熱心に取り組んだと聞いている。

2020年、秋篠宮さまのお誕生日に際してのご近影 宮内庁提供
2020年、秋篠宮さまのお誕生日に際してのご近影 宮内庁提供

黒田清子さんは宮さまとの昆虫採集が「とても怖かった」

 この滞在中も、苗場山麓の豊かな自然に触れ、昆虫採集も楽しんだらしい。

「どうして、悠仁さまは虫がお好きなのでしょうか?」。私が、こう聞いたところ宮さまからは「何故、好きなのか理由は分りません。子供は昆虫が好きでしょう」との答えが返ってきた。

 実は、宮さまも小さい頃、昆虫が大好きだった。天皇一家は、皇太子時代に、赤坂御用地にある東宮御所に住んでいた。御用地の林に、陛下が考案された手製の虫捕り装置を置いていた。それは誘蛾灯に集まってきた虫が、その下にあるじょうご状の管を通って虫カゴの中に集まる仕組みだった。

 夏の日の朝、宮さまは妹の黒田清子さん(47)を連れて、採集した昆虫を見に行くのが楽しみだったそうだ。二人は、一緒に御用地で虫捕りに出掛けた。しかし、昆虫を捕り損なった清子さんをしばしば宮さまが叱るので、清子さんは宮さまとの昆虫採集は、「とても怖かった」と、後々まで話していたという。

後編に続く)

悠仁さまは玄関前で姉2人とローラースケートを…眞子さまと佳子さまの“存在感” へ続く

2021.09.11(土)
文=江森 敬治