#220 Gunkan-Jima
軍艦島(長崎県)

 野母半島の西方、長崎港の沖約19キロに浮かぶ軍艦島。島影が戦艦「土佐」に似ていることから、そう呼ばれるようになったとか。正しくは、端島(はしま)。

 そんな軍艦島では19世紀初頭に炭脈が発見され、1890年に三菱合資会社の経営となると、本格的な操業がスタート。隣の高島とともに、炭鉱の町として栄え、近代日本の発展に貢献してきました。

 最盛期の1960年頃は人口約5,300人を数え、当時の東京都区部の9倍の人口密度があったとか。

 けれど、時代の流れとともに主要エネルギーが石炭から石油へシフトしたことから、1974年に端島炭鉱は閉山。今は無人島となっています。

 2015年には世界文化遺産の「明治日本の産業革命遺産 製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業」として登録。長崎県においては8つを数える構成資産のひとつとして名を連ねています。

 軍艦島の上陸ツアーはいくつかの船会社が開催していて、今回は「ブラックダイヤモンド」号に乗船しました。

2021.04.24(土)
文・撮影=古関千恵子