『絶対BLになる世界 VS 絶対BLになりたくない男』2巻 ©紺吉

 BLの王道展開の面白さ、魅力をわかっている作者であるからこそ効いてくる主人公サイドのメタ視点での皮肉、王道から外したストーリーがあり、また絵柄やコマの使い方が一貫してライトにまとまっているからこそ、脇役の王道BLを描いても生々しい印象にはならず作品としてうまく纏まっている。バランス感覚に優れた作品と言えるのではないだろうか。

「ニッチな内輪ネタ」と表現方法

 以上のような、BLジャンルの「内輪ネタ」のおもしろ要素をライトな切り口と絵柄・コマ割りで読みやすく表現している点こそが、腐女子である私の視点から見た漫画『絶対BL』の魅力である。

 正直なところ、扱っているネタがかなりニッチであることは事実。腐女子以外の方が見る「実写ドラマ」でどのような味付けになっていくのかわからない。ただ、どういうかたちになるにせよ、読者としては主人公が報われて欲しいような気もするが、腐女子としては報われて欲しくない気もしている。

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 メタで不条理な『絶対BLになる世界 VS 絶対BLになりたくない男』。ドラマ化も決まった本作を未読の方は、ぜひ特別公開中の下記ページで3話分お楽しみ下さい。

『絶対BLになる世界 VS 絶対BLになりたくない男』第1話から第3話を読む。

「俺は漫画の世界の住人…しかも、ボーイズラブの」“絶対BLになる世界”で襲いかかる数々のフラグ、回避しきれる!? へ続く

2021.04.04(日)
文=いか