一昨年前あたりから空前のサウナブームが到来。サウナーたちが口にする“ととのう”とは一体何? 本当に効くの?
日本で唯一、医学的エビデンスを基にサウナの効能を研究する医師・加藤容崇先生にサウナのあれこれを教えてもらいました。
“脳はスッキリ&体は軽く&気持ちも上向く”万能サウナ!
![サウナ室では高いところほど高温に。椅子に座ったような体勢だと、頭と足先の温度に20度近く差が生じてしまうことも。その場合、体中が熱い、と感じても足先は温まりきっていないことも多い。体の高低差をなくし、ムラなく全身を温めることが大切なので、あぐらか体育座りがおすすめ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/0/-/img_50b4aeea83c7e06a932e3503b03a146886053.jpg)
“サウナ好き”を公言する芸能人や著名人が増え、サウナ女子なる言葉も生まれ、もはや、“サウナ=おじさん”のイメージは薄らぎつつある。そして、サウナ愛好家、通称サウナーたちは口を揃えて「サウナに出合って、人生増し盛りハッピーに!」などと言う。一体皆、何故にサウナの虜になるのだろうか。
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「サウナの最大の魅力は、“自動的に心身をコンディショニングできる”ことにあります! マインドフルネスやヨガなどもありますが、なかなか難しいのが事実。才能に関係なく、誰でも簡単にできる心身のコンディショニングは、様々な健康法のなかでもサウナでしか得られないことだと思います」
リモートワークで生活のリズムが掴めない、肩こりや眼の疲れがMAX、そんなときはサウナの出番!
サウナの正しい入り方は“サウナ→水風呂→外気浴”
「実は、サウナには心身コンディショニング効果を高める“正しい入り方”があります。サウナ室で汗をかいて終わり、ではなく“(1)サウナ→(2)水風呂→(3)外気浴”という一連の流れが、基本の1セット。
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(1)サウナでは、全身をしっかり温めます。背中の真ん中や足の先までしっかり温まったと感じたら出る、を目安に。脈拍でいうと平常時の2倍、軽い運動をしたときの感じです。
(2)水風呂は、浸かることで冷やされた血液が全身を1周するのにかかる時間、1分程度経ったら出ます。
(3)手早くタオルで水気を拭いたら、外気浴スペースの椅子に座ってゆったりと寛ぎます。5~10分程、足の先が冷えてくるまでたっぷり休憩をとったら、またサウナへ。
(1)~(3)を3セット繰り返すことで、効果がさらにアップします」
2021.03.29(月)
Text=Tomomi Furusawa
Illustration=Haruka Kanzaki
CREA 2021年春号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。