●寝室のエアコンを消して寝ている

 ある1日のデータで見てみましょう。

 確かに、温度が低いですね……。

 計測初日の17日と19日の「測定結果」を取り出すと、こんな感じです。

 17日と、ここに出してない18日の最低温度は14度。19日は15度。20日に至っては、最低が13度なだけでなく、最高でも15度でほぼ「不快」評価でした。

 どうしてこうなるかというと、寝室のエアコンを消して寝ているからでしょう。

 私は、寝る少し前に寝室のエアコンをつけて部屋を暖めるようにしているのですが、実際は別の場所で寝落ちしてから移動するので、つけ忘れることが多く、部屋が暖まっていないのです。

 ちなみに、睡眠中は消しているのですが、フォローのために布団の枚数を増やして布団の中を温かくしています。が、こんなにも低い温度の時間があったとは驚きでした。

「私共でも、昔は冷房や暖房を消して眠ることをお勧めしていました。今は両方ともつけて眠っていただくよう、お勧めしています。

 エアコンをつけていなくても、お部屋を適温に保つことができれば問題ないのですが、今回のにらさわさんのデータでは、朝方にかなり室温が下がってしまっています。何度以上の変化があると起きてしまうというデータはありませんが、寒いと起きてしまったり、布団をかけ直したりする必要が生じてしまいかねません」

 なるほど。

「また、人は夜になると、眠りにつくために体温を下げて、朝に向かうにつれて今度は体温を上昇させます。この体温調節によって覚醒と睡眠のリズムを作り出しているので、気温の低い冬の朝は体温をうまく上げることができずに、スッキリと目覚めにくくなります。ですので、起床する頃に合わせて暖房でお部屋を暖めておくと、スムーズな起床につながりますよ」

 そうか、朝の目覚めがスッキリしないのは、体温を上げづらくしている室温とも関係していたのかもしれなかったですね。体感的に納得しました。

2021.02.21(日)
文・写真=にらさわあきこ
資料提供:西川