幸運のシンボル「ハリネズミ」を家族で作ろう!

 イタリアで幸運を運ぶラッキーアニマルと言われているハリネズミ。

 実際に、友人の子供の誕生日に大きなハリネズミを形どったケーキが出てきて可愛かったです。

 今回のユーロチョコレートでは、お家で家族で作る幸運のハリネズミキットをご紹介。パンやドライフルーツなど、身近な食材を使ってハリネズミを作ります!

 背中に幸運を背負ってやってくると言われるハリネズミ。お家に招いてみてはいかがでしょうか?

チョコレートとお酒の禁断のマリアージュ

 チョコレートを食べるシチュエーションは様々。私はお酒のおつまみとしてもよく食べます。

 ウイスキーは勿論のこと、ワインやラム、さらには日本酒にも意外と合うので、発見が沢山あります。

 中でも面白いのがラム酒です。「ピニャコラーダ」のような甘いカクテルのベースや、お菓子作りに使われるお酒という印象が強いですが、ストレートで味や風味を楽しむのもおすすめ。

 ラムは中南米を中心に世界中で作られており、カカオ同様にその味わいは産地によって千差万別。

 マダガスカル、ヴェネズエラ、ペルーなど、チョコレート好きならピンとくる、カカオの原産国の多くでラム酒が生産されています。

 つまり、ラム酒はカカオと産地を合わせたマリアージュを楽しむことができる唯一のお酒なんです。

 そんな中、今回チョコレートとお酒のペアリングとしてご紹介するのが、グアテマラのラム酒「ロン・サカパ23」とシチリアのチョコレートブランド「チョモドの塩フレーバー」。

 この2つには実は意外な共通点がありました。

 グアテマラの海抜2,300メートルという高地で作られ、サトウキビの一番絞りで出た汁だけを原料とし、パイナップル酵母で発酵・熟成、そして蒸留させたというロン・サカパ。

 サトウキビの甘い香りにカラメルのような風味、そして古い木箱のような心地よい味わいを感じます。

 それに、岩塩チョコレートを合わせると深みがさらに増し、甘さというより優雅で深くどっしりとした味わいに変わります。ラムの余韻の中に、このチョコレートの持つ独特のジャリジャリした砂糖の食感が残り、いつまでも楽しめます。

 ちなみにこのチョコレート、シチリアにある世界遺産の小さな街モディカという街で作られ、今も古代の製法で作ることから“世界最古のチョコレート”と呼ばれています。

 15世期、アステカ帝国を支配したスペインの征服者フェルナン・コルテスが、当時アステカで飲まれていたというチョコレートをスペインに持ち帰り、その約100年後スペインの占領下にあったシチリアに渡ったとされています。

 石の臼で擦ったカカオに、砂糖とシナモンなどのスパイスを加え低温で作るというのが当時の製法。

 口溶けを良くするために行うテンパリングをせず、カカオバターも加えないのでジャリジャリっと砂糖の食感が残るのです。

 一方、ロン・サカパのボトルに巻かれた編物は、もともとはマヤ文明の玉座の敷物で、今でもマヤ文明の子孫がひとつずつ編んでいるんだそう。

 2つの古代文明に思いを馳せながら味わうと、より堪能できるのではないでしょうか。

 前回のユーロチョコレートでも好評だったチョコレートとお酒のマリアージュ。

 今回もシングルモルト、ラム、日本酒の各界のスペシャリストたちがイタリアのチョコレートとお酒の組み合わせをセレクトしてくださっています。

 家飲みバレンタインにもおすすめですよ。

ユーロチョコレート 2021

会場 松屋銀座8Fイベントスクエア
開催期間 2021年2月3日(水)~2月14日(日)
営業時間 11:00~19:00

【撮影協力】西麻布のラム専門バー「タフィア」
約300種類のラムが揃っていて、中南米料理やラムを使ったチョコレートのスイーツなども食べられます。

齊藤奈津子(さいとう なつこ)

イタリア料理研究家。TVディレクターとして様々なジャンルのテレビ番組を制作するうちにイタリア料理の素晴らしさに目覚め、2009年、イタリア料理研究家1級を取得し翌年イタリアのフィレンツェへ料理留学。帰国後、イタリア各州の郷土料理を紹介する「イタリア家庭料理教室180℃」を開業。イタリアの食文化、そしてチョコレートを広める活動を続けている。インスタ:@natsukosaito0104

2021.02.02(火)
文・撮影=齊藤奈津子