島のほとんどが牧草地で、牛の数は人口の約15倍!
なんと、島のほとんどが牧場。島の人口の約15倍にあたる、3000頭もの黒牛が飼育されています。見渡すかぎり牧草地が広がり、南の沖縄ながら、北の北海道を彷彿させる眺めです。
島のあちこちで見かける牛の周囲には、いつもアマサギを見かけます。牛の背中にちょこんと乗っていたり、周辺をうろついていたり。
アマサギは、牛の動きにびっくりして飛び出す虫がお目当て。いわばサメとコバンザメ的な“片利共生”です。
また、黒島では「モォ~」と牛の鳴きまねをする賢いカラスにも遭遇しました。環境に対する生き物のフレキシブルさに驚かされます。
黒島のメインビーチは、海水浴やスノーケリングが楽しめる仲本海岸。
干潮時には“ワタンジ”と呼ばれるサンゴの道が浮かびあがり、リーフまで歩いていくことができます。沖のリーフとワタンジで仕切られた礁池は、まさに天然プールのよう。潮だまりに取り残された魚や磯場の生物を観察できます。
仲本海岸の沖は、黒島を代表するダイビングポイント。チョウチョウウオなどカラフルなリーフフィッシュが見もので、冬には憧れのマンタも出没する可能性大です。
石垣島からの船が到着する黒島客船ターミナルから徒歩10分足らずの西の浜は、眺望バツグン。
青のグラデーションが美しい、石西礁湖に浮かぶ島々を見渡すことができます。訪れる人も少ない、穴場ビーチです。
2020.10.24(土)
文・撮影=古関千恵子