4歳までに耳から入った発音は脳の中に残る
代表の牧野佐絵さんに話を聞くと、「アイデンティティーの問題」「学校探し(注2)」「バイリンガル教育」などの相談事が多いので、そういうテーマが多くなるそう。でも、親のお勉強ばかりではなく、子ども達も楽しめる会であるために、音楽教室やお芝居、ヨガなどもしているとのこと。
1月のテーマはソーシャルワーカーの羽田今日子さんによる「3歳までの発達教育」でした。NY生まれの次男は3割ぐらいが英語です。家では日本語オンリーでも、周りは英語なので、家族には「ありがとう」、外に出ると「Thank you」と自然に使い分けています。でも、我が家のNY滞在は期間限定。帰国したら英語は抜けちゃうので、何か将来に活かせる秘訣を聞けたらと参加しました。
まず、3歳までの言葉や発達のマイルストーンについて、月齢別のレクチャーを。言葉の情操教育には、脳の刺激になるので指の動きのある歌や、絵本が良いそう。また、眠る前に真っ暗な部屋で、昔話だったり、簡単な作り話を聞かせてあげるのも想像力が豊かになるとのこと。ストローを噛むことも顎の発達の手助けになるので、どんどん無駄にしてと聞いて、勉強になりました。
質問コーナーでは、バイリンガル教育に関することが多く寄せられました。私とは逆で、「どうしたら日本語を維持できるのか?」というのでしたが。回答の中で、4歳までに耳から入った発音は脳の中に残るので、自ら学びたいと思う年齢になって、また始めても発音が違うというのがありました。英語(日本語)を全て忘れているかに見えても、脳は発音のことは覚えているなんて!? これはもう、次男には長男に英語で話しかけてもらうしかないですね。でも、発音だけネイティブで、会話が出来ないのも困りものですが……。
注2:911以降、ベビーブームのNY。学校ごとに、日本では考えられないぐらい学力も教育方針も異なります。評判の良い学校の学区は、指定校に通えない子も多く、昨年、公立小学校PS59は、学区内で長男と同じ学年の子がウエイティングリスト60名待ちでした。学校のために引越しをしたのに、学区の学校に通えず、前の家の近所の学校に通うことになったなんていう、笑えない話も多いです。
田口玲子 (たぐち れいこ)
東京都生まれ。6歳と1歳の息子たちと共に、ニューヨーク・マンハッタンに住む。出版社にて週刊誌編集部、女性誌編集部、広告部を経て、夫の赴任に伴い2010年夏にニューヨークへ。渡米後、次男を出産した。旅行好きで訪ねた国は30カ国以上。旅するのと、生活するのは違うということを痛感する日々。子育ての合間の楽しみは、ベーグル店巡り。
Column
NYで子育てしてみました!
息子の幼稚園はマンハッタンのど真ん中! 英語はかたこと、さて……。ほんわかNY子育て記
2013.02.13(水)