試練を与えて成長を促す人生の厳しい教師、土星

 ラッキースター、木星とは正反対の意味をもつ土星。

 3月に水瓶座入りした土星は、私たちにちょっと難しい課題を出しています。

 時間をかけて土星が投げかけるミッションをクリアすると、一気に視界は開け人生のステージが一段上がります。

【土星に関するコラム】
2020年5月11日「土星が水瓶座で逆行します」

2020年3月に水瓶座入りした土星は、2020年5月11日に逆行し始めます。土星・水瓶座時代は2023年までですが、最初の逆行期間は9月末まで続きます。この逆行はデジタルデバイド(情報格差)の問題を浮き彫りにするかもしれません。ネットなどの情報技術を使いこなせる人と、取り残される人との間で、貧富や社会的地位、享受できる機会などの格差がますます広がる予感がします。その一方で、ネットなどに頼らないリアルなコミュニケーション力が求められる時代でもあります。ゆっくり時間をかけてSNSなどを含むネットとのつき合い方を考え直すよい機会です。やみくもに「時代に取り残されないためには」と焦るのではなく、自分はどのスタンスでいくのかを、土星の逆行期間に考えてみるとよいでしょう。土星は水瓶座からさらに山羊座へと遡って逆行していきます。山羊座での逆行期間(7/2~9/29)は、自堕落に過ごして後悔したり、権威や常識に縛られがちになります。逆行期間中は、起こっていることに翻弄されずに、自分の心の中を旅するのに適しています。

 このコラムは2019年の初夏に書いたものですが、現在の私たちを取り巻く状況と見事に符合しています。

 コロナウィルス対策で一気に生活のオンライン化が進んだ今、デジタルデバイドの問題は他人事ではありません。

 特に土星が逆行から順行に戻る間に、ネットや新しいテクノロジーとどうつき合うか、しっかり考えてみましょう。


ひとりで悩まず、誰かとつながる

 人が歩いていないパリやニューヨークの街角、渋谷のスクランブル交差点。

 2020年春、TVに映し出された不思議な光景を、私たちはきっと忘れないでしょう。それでも世界は少しずつ動き始めました。

 時代を動かす二つの惑星、木星と土星は5月後半から9月まで逆行期間に入りました。

 心の中の時計の針を戻して、今後の生き方や人生そのものをじっくり考えるよい機会なのだと思います。

 コロナウィルスとの共存がこの先、人類全体のテーマになります。

 面白いことに、この「共存」という言葉は、新時代を先取りしています。

 ひとりで悩まない。孤独にさいなまれて孤立しない。だれかとつながり、考えやアイデアを共有していく。

 そこからきっとあなたの中に、未来につながる「小さな芽」が生まれます。

 「共存」「共有」はこの先の大きなキーワードです。そしてときには夜空を仰ぎ、星を見上げて深呼吸してみましょう。

 占星術=星占いは、人間と宇宙を「星の言葉」でつなぐアプローチです。

MOON BOOK 2020

著者 岡本翔子
ディスカヴァー・トゥエンティワン 1,760円
» この書籍を購入する(Amazonへリンク)

岡本翔子(おかもと しょうこ)

心理占星学研究家。英国占星学協会会員で、日本における心理占星学のパイオニア。占星術や月に関する著書・翻訳多数。
公式サイト http://okamotoshoko.com
公式ブログ http://ameblo.jp/okamotoshoko
Facebook http://on.fb.me/1mBVz6m
★毎年好評の月の満ち欠けを記した手帳、『MOON BOOK 2021』(ディスカヴァー)が2020年9月に発売決定!