セブンイレブンの食券で 誰もが寄付できる

Q6. 外出自粛によるストレス、不安の解消法は?

 好きな音楽を聴くことやドラマを見ることが、私の解消法です。

 家にいるときも外出の際も音楽は手放せないほど。最近ではお風呂の時でも、スマホで各国の様々なジャンルの音楽を流しています。

 ドラマは日本以外に台湾、韓国、中国本土以外も。最近はタイのドラマも見るようになって、おかげさまでタイ語も少しずつ覚えられました。次回のタイ旅行で通じるかどうかは疑問ですが(笑)。

 家にいることを苦痛と考えず、ある意味、平穏な時間を過ごせる幸せを自覚すると、気が楽になると思います。

 過酷な医療現場やエッセンシャルなサービス業で働くかたがたの苦労を考えれば、こんな贅沢はありません

 今だからこそひとりの時間、そして家族やパートナーとの時間を大事にするべきだと思います。

Q7. ウェブサイトやSNSの新たな活用法は?

 ここ数カ月でInstagramのストーリーライブ配信、YouTubeのライブ配信をよく見るようになりました。おかげさまで情報の幅も視野も広くなりました。

 ただ、以前はInstagramやFacebookによく投稿していましたが、ここ半年は少しでもデジタルデトックスをしようと行っていません。

Q8. 日々の暮らしで心がけていることは?

 新型コロナウイルスについての情報がネットやテレビで溢れていますよね。

 私は香港だけではなく、アメリカ、イギリス、日本、シンガポール、台湾、タイ、中国などの現況や、他国のさまざまな見解も知りたいのですが、情報過多な時代、コロナウイルスのニュース疲れにならないよう、ニュースサイトやテレビ番組は情報源を絞っています。

 必要のない情報は、断捨離

 そして、体を動かすよう意識するようになりました。スクワットやストレッチ、快眠運動を短時間でも毎日。

 特にスマホ首にならないよう気をつけています。

Q9. ふさぎこみがちな昨今、心温まる話があればぜひ!

 香港はもともと寄付文化が根強く、この新型コロナウイルスでも、多くの企業が募金を行い、医療や生活物資を集める運動を続けています。

 低所得者やホームレスの人の食生活を少しでも支えるようにと、コンビニのセブンイレブンが食券購入のプロモーションを始めました。※ご存じのように香港のコンビニの7割以上がセブンイレブン

 1枚15香港ドル(約206円)の電子食券を購入したら、スマホのアプリを通じて寄付を登録。引き換えに、4つの指定寄付機構が低所得者やホームレスのかたがたに食券を配布し、それでセブンイレブンのお弁当がもらえる、という仕組みです。

 もらった食券を店員さんに渡すだけで、販売中のお弁当を受け取れるし、不快な思いをせず、好きな時間と場所で食事ができます。

 コンビニにとっても余計な負担がかからない良い方法だと思います。

 この運動が4月20日(月)からわずか7日間で、目標の7万枚をはるかに超えた45万枚に達しました。5月中旬までに行われる予定が4月28日(火)をもって円満に終了。まさに香港愛を感じます。

 このほかにも低所得者家庭の学生が、自宅でオンライン学習ができるように、NPOや大手企業がプリペイドWi-Fiカードを配布したり、パソコンを寄付したりしています。

 このような社会的弱者の救済を忘れない香港に住んでいて、本当に良かったと痛感しています。

Q10. CREA WEB読者にメッセージをぜひ!

 新型コロナウイルスで悲しいニュースや過多な情報に取り憑かれないよう、心がけましょう。

 日本を含め、世界中で多くの人がこのウイルスと戦っていて、誰もが影響を受けています。この困難はあなただけが向き合っているのではないことを意識することが大切。

 この危機を精神的に乗り越えるには、ポジティブ思考が大事です。ネガティブ思考に取り憑かれては、ポジティブなことは起きません。

 もしポジティブ不足だったら、ハッピーパワーを持つ人を探してパワーを分けてもらって、今を乗り越えましょう!

※記事の内容は2020年4月30日(木)現在のもの。制度や現況の内容は一部であり、各自治体、エリアなどによって異なる場合があります。

朱 アリス(ちゅう ありす)

香港在住コーディネーター

日本人と香港人の両親のもとに育ち、マルチリンガル。香港政府観光局での勤務後、数カ国での海外生活による語学を活かし、近年フリーランスのコーディネーターに。日本や東南アジア諸国のメディアを中心に、香港の観光と生活情報を発信しています。美食、ひとり旅が好きで、どんなときでも指先のおしゃれは欠かしていません。