CREA WEB読者の皆様、こんにちは。新人美容研究家のにらさわあきこです。私の美容挑戦コラム、今回は化粧品ブランド・クラランスのトレーナーさんに習った「知っていると得をするお手入れ方法」についての後編です。
後編では、リフトアップの方法を具体的に教わりましたのでご紹介します。
1分で簡単にできる顔ケア
日常のケアを行う時に、顔のリフトアップも一緒にできたらこんなにいいことはありませんよね。クラランスでは、日々のお手入れ時に簡単にできる方法を提案しているので、それをじっくり教わりました。
教えてくれたのは、クラランスのビューティーアドバイザー歴25年で、トレーナーでもある野原純子さん。
使用するのは、顔全体に使用する「V コントア セラム」と、目元ケア用の「グラン アイ セラム」。とはいえ、ケアは他の化粧品でも行えるものなので、私は教わって以来、化粧水をつける時でもこの方法で行っています。
このメソッドでケアすると、リンパを何度も流すことができるので、その分、美容効果もアップ。慣れると、「ささっ」とできるようになるので、本当に知ってよかったと思っています。
では、前回のおさらいをしつつ、「V コントア セラム」をまずは塗っていきましょう。
→前回の記事はこちら。
まず、大事なのが使う量。日々のお手入れで使うべき化粧品の量は、思っている以上に多いようです。
使っている量が正しいかどうか心配な方は、今こそBA(ビューティーアドバイザー)さんや使用説明書できちんと確認するといいでしょう。
1回分の3~5プッシュ量を手に取ったら、両手のひらで温めます。人肌に温まったところで、顔全体から首全体へこすらずに優しくつけていきます。
……ここまでは、前回のおさらいです。
頭の重さを利用してリンパを流す
続いては、いよいよクラランスオリジナルのリフトアップメソッド(「オート リフティング マニュアル」というそうです)を習います。
この方法は、自分の頭の重さを利用するのでとても行いやすいうえ、肌を引っ張らないのでシワになりにくい印象です。
使うのは、両手のひら。⑥工程あるのですが、それぞれの箇所で、体勢が決まったら各10秒間キープします。
以下、ケアの手順です。まずは、全体の流れをイラストでご覧ください。
では、野原さんに実演していただきながら、丁寧に見ていきましょう。
①顔を正面に向け、両手のひらの「下のハラの部分」でしっかり目と「目の周り」を覆い、指でおでこを包み込むようにして覆います。
②そのまま、頭の重さをすべて預けます(以下すべて手を覆った後は、この姿勢に移行する)。
③両手のひらの間を少し離し、手のひらの「下のハラの部分」でほお骨を覆い、3秒ずつ3回プレスします。①との違いが分かりにくいですが、①では手のひらで目を覆い、②では手のひらの腹でほお骨をプレスします。
④手のひらの位置を少し下げ、鼻を包み込むように間を空けて、両手のひらで顔全体を覆います(10秒)。
⑤左右の手のひらに、左右のあごを乗せ、下あごを全体を包み込みます。
⑥人差し指と中指で、左右の耳を挟み込み、頭の重さをすべて預けます(10秒)。
⑦こぶしを作り、あごを乗せます。頭の重さをこぶしの上に預け、あごの下に圧をかけます(10秒)。
⑧指先を鎖骨のくぼみに置き、優しくくぼみに圧をかけ、続けて3度プレスします(10秒)。
なお、⑥はリンパ節を刺激して老廃物を流しやすくするものなので、①の前か、化粧品を塗る前にも行うとベターです。
アイケアは「範囲」に注目!
続いては、アイケアです。
アイケアを行う場合は、最初に紹介した顔全体のケアの前に行います。が、当コラムでは、アイケアを行わない人もいると思いましたので、全体ケアから先に書きました。ご注意ください。
なお、今回は「グラン アイ セラム」を使用しています。
ひとさし指からくすり指までの3本の、指先から第2関節までを使い、その範囲内でもみほぐすようにして温めます。
人肌に温まったところで、目の周りに塗布していきます。
順番は、下まぶたが先、上まぶたが後。 ①~⑥の順で行います。
指は「面」で使う意識で行います。
①のスタート地点は鼻梁のすぐ横。そこから、次の面を②③…の順で、それぞれ3秒程度ずつ、軽く指を置いていきます。
④以降は、時計回りにするのではなく、また鼻の横に戻るので注意です。
なぜかというと、クラランスのケアの基本は「リンパの流れに沿ったもの」なので、「顔の中心から外へ」「上から下へ」行うのです。
驚いたのが、③でした。目尻を明らかにはみ出して、こめかみ辺りまで指が届いたので、「こんな端まで行うのですか?」と野原さんに聞いたところ、「こめかみまでが目という意識でケアを行ってください」と言われ、いたく納得したのでした。
考えてみれば、シワってそこまでできますし、シワ取りクリームを塗る時は、こめかみこそ熱心に塗っていますよね。だったら、普段のケアからそこまでカバーしておけば、シワもできづらくなるかもしれません。
もう一つ驚いたのが、⑤。私は、普段のお手入れでは、指を置くのは眉下までで、眼球を押すようにしていました。そのほうが、目に刺激も与えられてスッキリすると思っていたのです。
けれど、「押したらダメです」と野原さん。
目の皮膚はデリケートなので、シワの原因になりやすいのだそう。なるほど、知らずにシワを作る原因を自分で行っていました。
実際、眉の上に指を乗せるように広い面でお手入れをするクラランスの方法では、入る力がよりソフトになり、優しくケアできる印象でした。
ちなみに、先ほど「こめかみまでが目の意識で」と教えていただきましたが、「デコルテまでが顔の意識で」とも同時に教えていただきました。
①~⑥を終えたら、最後に目元部分を手のひらに当て、手は額の部分を覆います。このまま10秒から15秒保ちます。
ここまでがアイケア。アイケアを行ったら、最初にご紹介した顔全体のケアを行います。
……以上、細かく教わりましたが、万が一、忘れたとしても覚えておきたいのが「顔の中心から外へ」と「上から下へ」の基本の意識。これを守るだけでもフェイスラインがスッキリするというので、心に留めておきましょう。
なお、方法をきちんと知りたい人は、使い方のイラストが載っている冊子を入手したり、カウンターに習いに行ったり、オフィシャルサイトの動画をチェックしたりするといいでしょう。
Column
にらさわあきこの日々是実践美容道
新人美容研究家のにらさわあきこが取り組む美容道。アラフォー超えて、本格的に真剣に取り組むことになった「美容体験」や「美容習慣」の考察記。
2019.12.30(月)
文=にらさわあきこ
写真=にらさわあきこ