ハワイ在住20年を迎え、私の味覚も食べる量もすっかりローカル化。昔は半分しか食べられなかったプレートランチも今では一皿ぺろりだし、移住当初はなんだかぼやっとして冴えない味だなあと思っていたハワイ生まれの麺、サイミンを溺愛しているし。

ひとりご飯なら断然ローカル飯、家にいればローカルおやつをつまむ毎日。日々食べるローカルおやつはマラサダ、ココパフ、シェイブアイスといろいろあるけれど、ある日ふと気づいたのは、ハワイのローカルスナックは自宅で「混ぜる」ことが多い!
たとえば、近所のおばあちゃんからいただいてそのおいしさに驚愕した「オノプレッツェル」。
オノとはハワイ語で「おいしい」の意味なので「ハワイ中が認めるおいしいプレッツェル」ということなんだろうけれど、アメリカ中で市販されているプレッツェルにガーリックパウダー、ランチドレッシングパウダー、乾燥ディルを混ぜてオーブンで焼くことでそのおいしさが完成する。


素の状態のプレッツェルといえば、アメリカ系のエアラインに乗ると最初のドリンクと一緒に出される定番のおやつ。
うん十年前に初めて食べたときは「なんだこのおいしくないスナックは!」と敬遠していたけれど……自宅で一手間かけることで、驚くほどおいしくなり、コーラにも合う! ビールにも合う! もう食べだしたら止まらない! という神おやつに変身するんです。
いまや近所のおばあちゃんの手作りが届くのを待っていられず、レシピをもらってせっせと作り、私がおばあちゃんにあげるという世代交代をとげた。一度にたくさん焼くのでご近所さんだけでなく、友人知人にも配っている。
日本に帰省の際には家族や親友たちから「あれ焼いて持って帰ってきてー」と懇願されるほど。私はすっかりオノプレッツェル大使なのです!
詳しいレシピは著書『ハワイ暮らしのお気に入り』でチェックを。
2019.11.26(火)
文・撮影=工藤まや